第259回:既存客フォローを続けるには?購入後の支援を有料サービスとして考える

ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。

住宅や住宅設備のように、一度買ったら次の購入まで時間が空く商売では、売った後のお客さんとどう付き合うかが大切になります。ただ、「既存のお客さんを大事にしましょう」と言うだけでは、現場は動きづらいですよね。

定期的に連絡したり、困りごとを聞いたりするにも、人の時間と費用がかかります。そこで考えていただきたいのが、お客さんに役立つ継続的な支援を、きちんとサービスとして用意することです。

売った後こそ、お客さんが何を期待しているか考える

会社の側は、一件売れると次のお客さんを探したくなります。一方、買ってくださった方は、これからも面倒を見てもらいたいと思っているかもしれません。この間に温度差が生まれます。

購入前に、いくつもの会社を調べ、比較して決めるのは大変です。同じような検討をもう一度するより、信頼して頼んだ相手と付き合い続けたい。そう考える方にとって、購入後の対応は大事なことなんですね。

販売が終わった後も、困ったときに声をかけられる関係を続けることを考えてみてください。次の購入を促すためだけでなく、使っていてどうなのか、何に困っているのかを知る機会になります。

そこで不満や要望を拾ってサービスを良くしていけば、付き合い続けたいと思っていただける可能性も高まります。新規のお客さんを探す一方で、既に選んでくださった方へ何を提供できるかも見ていきましょう。

善意だけに頼らず、支援を続けられる費用を考える

「大事なのは分かるけれど、無料で何度も回るのは難しい」という声もいただきます。それはその通りだと思います。人件費はかかりますし、訪問したから何か売れるとも限りません。

売上につながるか分からない活動として扱っていると、会社としても時間を割きづらくなります。忙しいときには後回しになり、結果として続かないこともあります。

お客さんを支える仕事に必要な費用を、サービスの中で確保するという考え方が必要です。担当者の頑張りだけに頼らず、会社として人が動けるようにするんですね。

例えば、定期的な支援を有料のメニューとして用意する方法があります。初回に販売する商品と、その後一定期間の支援を合わせたパッケージを考えることもできます。月額や一年分といった形は一例で、扱う商品と必要な支援に合わせて考えてください。

お客さんが対価を払いたい内容を、具体的にする

もちろん、今までの声かけに名前と値段を付ければ、買ってもらえるわけではありません。無料なら受け入れてもらえることと、お金を払って頼みたいことの間には、大きな違いがあります。

だからこそ、何を提供するのか、その対価はいくらなのかを明確にする必要があります。会社が定期的に接触したいから作るのではなく、お客さんにとって受け続ける意味のある内容を考えます。

「定期的な売上が欲しい」より先に、「購入後のどんな困りごとを支えるか」を考えてください。そこがないと、売る側には都合がよくても、お客さんには必要のないサービスになってしまいます。

なお、ここで考えるのは、新たに提供する継続支援の設計です。既に約束している無料対応を、そのまま有料へ変えるという話ではありません。

何を相談できるかが分かると、声を聞きやすくなる

無料で「最近どうですか」と言われても、お客さんは遠慮することがあります。わざわざ来てもらっているのに、あれこれ頼んでよいのか。何か言うと、別の費用が発生するのではないか。そうした気持ちもあると思います。

その点、何をしてもらえるサービスで、いくら払っているかが分かっていれば、その範囲のことを相談しやすくなります。支援する側も、何に対応するかを共有しやすくなりますね。

料金と提供する内容を明らかにすることは、お客さんが安心して要望を伝えられる関係づくりにもつながります。有料であれば何でも無制限に引き受ける、という意味ではありません。どこまで頼めるかが分かっていることが大切です。

そうしたやり取りから、使って初めて分かった不便や、もっとこうしてほしいという声が集まります。その情報を、次のサービス改善にも活かしていけます。

会社とお客さんの両方が、続けられる形を探す

継続して収入が入る形は、会社にとってありがたいものです。ただ、その安定だけを目的にするのではなく、お客さんへ必要な支援を続けるために、利益を確保すると考えていただきたいと思います。

接触の回数も、多ければよいとは限りません。お客さんにとって嬉しい内容であることが前提です。自社の商品を買った後、どんな場面で困り、どのように関われると役立つのかを考えてみてください。

お客さんが使い続けたいと思え、会社も無理なく提供できるサービスにする。その両方がそろうと、売って終わりではない付き合いを作りやすくなります。

次に誰へ売るかを考える時間の一部を、既に買ってくださった方へ何ができるかを考える時間にしてみてはいかがでしょうか。

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