第337回:ホームページを育てるには?スキル・意欲・実行量から運用を見直す

ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。

ホームページを作ったけれど、そこからどう育てていけば成果が出るのか。こうしたご相談をいただくことがあります。何か一つ、うまくいく方法を見つけたいという気持ちは分かるのですが、実際には、試して、確かめて、次に活かす取り組みが欠かせません。

私は、Webサイトを育てることは、人を育てることに近いと思っています。サイトを改善するのも人ですし、最初から全部うまくできるわけではありません。では、何を見直せば育っていくのか。スキル、意欲、実際に取り組む量に分けて考えてみましょう。

Webサイトも、任せるだけで育つとは考えない

Webサイトを営業担当者に例えることがありますよね。では、新しく入った営業担当者に、最初から十分な成果を期待できるでしょうか。商品やお客さんを知り、実際に対応しながら、少しずつできることを増やしていくはずです。

サイトも、公開した時点で完成とは考えないほうがよいと思います。お客さんに合うコンテンツを増やす、情報の探し方を分かりやすくする、伝え方を見直す。そうした取り組みを通じて、役に立つものにしていきます。

成果を出す方法を探すことと、実際にサイトを育てる仕事をすることは、分けて考えてください。方法を知っただけでは、サイトは変わりません。自社で試し、結果を見て、必要なところを直す作業があって初めて、その知識が活きてきます。

効率のよい方法は探してよいんです。ただ、ほとんど手を動かさなくても成果が出る方法を探し続けていると、その間に地道に取り組んでいる会社との差が開いてしまいます。

スキル・意欲・取り組む量の、どこが足りないかを見る

成果を考えるとき、私はスキル、意欲、取り組む量を、掛け算のような関係で捉えています。これは成果を計算する数式というより、どこか一つが欠けていないかを見るための考え方です。

知識や技術があっても、使わなければサイトは良くなりません。やりたい気持ちがあっても、実際に作業する時間がなければ進みません。一方で、最初のスキルが十分ではなくても、試しながら身に付けていくことはできます。

「詳しい人がいないのでできません」と止まってしまう前に、今足りないのは知識なのか、取り組む意欲なのか、実際に動く量なのかを分けてみると、対応を考えやすくなります。

スキルであれば、学んだり、外部の支援を受けたり、人を採用したりする方法があります。意欲が続かないのであれば、上司や経営者が関わる必要があります。作業が進んでいないのであれば、計画したことを本当に実行できる状態になっているかを見る必要があります。

最初の出来だけで判断せず、試して学ぶ回数を重ねる

ご支援している会社でも、話をするとすぐに質問が出て、翌日には「一ページ作ってみました」と動く方がいらっしゃいます。最初から、そのページがよくできているとは限りません。文章が伝わりにくかったり、レイアウトが崩れていたり、写真がぼんやりしていたりすることもあります。

ただ、そういう取り組みを続けていると変わってくるんですね。一年ほど経って見ると、こちらが言わなくてもページが増え、自分たちで考えて動くようになっていることがあります。

これは、同じ作業をただ繰り返していたからというより、実際に作り、分からないところを聞き、次に活かしてきたからだと思います。

試行錯誤を重ねることは、サイトを良くするだけでなく、担当者のスキルを育てることにもつながります。最初に足りなかった知識も、必要になったところから身に付いていきます。分かることが増えると、次の仕事の見え方も変わってきます。

一つ何かが分かった瞬間に、急にできることが増えたり、視野が広がったりした経験はないでしょうか。Webの運用でも、そうした積み重ねを大切にしていただきたいと思います。

更新件数ではなく、考えて試す仕事を増やす

ここでいう量は、毎日少し文字を変えればよい、という意味ではありません。定型的な更新だけが増えても、お客さんにとって良いサイトになるとは限らないからです。

意味がありそうなことを探してきて、やってみて、結果を確かめ、次に活かす。そういう仕事を繰り返していくことが必要です。

増やしたいのは、更新の件数よりも、考えて試し、学ぶ機会です。内容がないまま数を増やすことと、何かを良くしようと試すことは違います。取り組んだ量を見るときには、その中で何を確かめたのかも一緒に振り返ってください。

自社とよく似た会社の成功例があれば、参考になることもあると思います。ただ、同じ方法が自社にも合うかは、やってみなければ分からない部分があります。成功例を集めるだけで終わらず、自社で試すところまで進めましょう。

「忙しくてできない」が続くなら、実行できる体制を見直す

一方で、計画を出しても「検討します」が一か月続く、忙しいのでできないという状態がずっと続く。こうなると、どんなに良い提案があってもサイトは変わりません。

これは担当者を責めれば済む話ではないと思っています。会社全体として動けるのか、部門の中だけで進めなければならないのかによっても、できることは変わります。私たちのように外から支援する側にも、実行につながるように関わる責任があります。

ただ、外部の人が言うだけでは動かせないところもあります。意欲を支えることや、仕事を進められるようにすることは、上司や経営者が担うべき部分です。

計画した取り組みを実行できるかどうかまで、会社として考えてください。相談先やツールを用意しても、実際に試す時間がなければ活用できません。「忙しいから仕方がない」で止めず、どこで止まっているのかを確かめていただきたいと思います。

一つ試すところから、サイトを育て始める

何から始めればよいか分からないのであれば、相談していただくのも一つですし、役に立ちそうな記事や動画を見つけて、そこにある内容を自社で試してみるのでもよいと思います。

大事なのは、見て分かったところで終わらせないことです。実際にやると、うまくいかない部分や、もっと知りたい部分が出てきます。それを次の質問や取り組みにつなげていきましょう。

最初から上手にできることより、試して次に活かす仕事を続けられることを大切にしてください。その過程で担当者も育ち、サイトで伝えられることも増えていきます。

成果が出る時期を一律にお約束できるものではありませんが、手を動かさなければ、何が自社に合うかも分かりません。まず一つ、意味がありそうだと思うことを試すところから始めていただければと思います。

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