第111回:Web担当者に任命されたら何から始める?会社と確認したいこと

ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。

「Web担当者に任命されたのですが、仕事をどう進めればよいか分かりません」。新しく担当になった方から、こうしたご相談をいただきます。

Webのことをある程度知っていても、全く知らなくても、自社では何をすればよいのかとなると、悩みますよね。今回は、任命された後、会社と何を確認し、どう仕事の形を作っていくかをお伝えしたいと思います。

決まった仕事の型を探す前に、自社で求められていることを確かめる

何をしたらよいか分からないとき、どこかに「Web担当者なら、この仕事をこの順番で進める」という正解があるように感じるかもしれません。

経理なら毎日こういうことをする、営業ならこういう資料を作って商談へ行く。そういうイメージで、Web担当者にも決まった仕事の形を探している方がいると思います。

ただ、私がいろいろな会社を見てきて感じるのは、Web担当者に求められる仕事も、成果も、会社によってかなり違うということです。ほかの会社でうまくいっているやり方が、そのまま皆さんの会社に合うとは限りません。

「Web担当者はこうあるべき」に自分を合わせるより、自社では何をする役割なのかを作っていく。 まずは、そう考えていただくとよいと思います。

これまでのWeb活用と、使える時間・費用を確認する

最初に把握したいのは、会社がこれまで、どのくらいWebを使ってきたかです。ホームページやSNS、広告などをすでに運用していて、その担当を引き継ぐのか。それとも、これから始めようとしているのか。ここで出発点が変わります。

前任者がいて、ある程度取り組んできたのであれば、まずはそのやり方を引き継ぐのがよいと思います。そのうえで少しずつ手を入れ、新しく取り組むことを積み重ねていけます。

ゼロから始めるなら、会社がどのくらい時間や費用をかけるつもりなのかも、確かめなければなりません。「これからWebを頑張ろう」という言葉だけでは、そこまでは分からないんですね。

経営者や上司と、現状と、これから使える時間・費用について話す場を持ってください。 担当者だけでは決められないことですし、会社側にも、探りながら仕事を作っていく状況を理解してもらう必要があります。

分からないことを、一人で抱え込まない

何をすればよいか分からず、一人で悩んでいる。でも、上司には何も言っていない。そうすると、上からは「本人なりに考えて、進められるつもりなんだろう」と見えてしまうことがあります。

そのまま時間がたつと、「なぜ進まないんだ」「計画を立ててほしい」と言われる。担当者は困っていたのに、上司には伝わっていなかった。これでは、お互いにつらいですよね。

どこで困っていて、何を一緒に決めてほしいのかを、会社へ伝えてください。 自分の中で解決してから話そうとすると、いつまでも相談できなくなってしまいます。

任命する側にも、担当者の話を聞き、一緒に考える姿勢を持ってほしいと思います。Webでできることは幅広く、ただ「全部お願い」と渡すのは、営業を丸ごと一人へ任せるくらいの大きな話になりかねません。

経営者も一緒に学び、社内から協力を得られるようにする。特に小さな会社では、会社全体で取り組めるようにしておきたいですね。

周りから情報や協力が集まる体制を作る

担当者が自分だけで切り開こうとしても、権限が足りなかったり、周りの助けを得にくかったりします。だから、上司や経営者の後押しが必要です。

会社として取り組んでいると分かれば、「こんな情報があったよ」「こういうことをしてみたらどうだろう」と、周りからも話が集まりやすくなります。そうやって助けてもらえると、難しい状況でも頑張れると思うんですね。

反対に、自分だけが奔走し、周りは何をしているかも知らず、評価もしてくれない。これは、かなりつらい状態です。担当者の気持ちが続かなければ、会社としてもWeb活用が進みません。

担当者を置くことと、その人が動ける体制を作ることは、セットで考えてください。 任命する側は、お願いした後も一緒に取り組む前提を持っていただきたいと思います。

半年後や一年後の目標を、仮でも置いてみる

体制を整えたら、進め方を考えるために目標を置いてみてください。例えば、半年後や一年後に、ネットを見て問い合わせてくれる人をこれくらいにしたい、というものです。

最初から件数や、一人のお客さんを呼ぶためにかけられる金額を、正確に見積もるのは難しいと思います。ここでは、絶対に達成しなければならない数字を決めるのではなく、考えるための目安を置きます。

目標があると、そこへ向かうために何をすればよいかを、初めて具体的に考えられます。 「なんとなくWebを活用して」では、何を手段として選べばよいかも分からないんです。

例えば「一人当たり三万円で集客するとしたら」と置けば、その範囲で何ができるかを検討できます。三万円がどの会社にも合う金額ということではなく、数字があることで話を進められる、という例です。

まず目安を置き、そのために必要な情報を集めて動く。自社の状況に合わせて、そうやって進め方を作っていくとよいと思います。

試して分かったことを、会社に残していく

仕事を進める中で、いろいろなことに挑戦し、情報も集めると思います。それ自体が、会社にとってのノウハウです。

担当者だけが持っていると、その人が異動したり、休まざるを得なくなったりしたときに、また一から始めることになりかねません。

試したことや集めた情報は、ほかの人も後から参照できるようにしてください。 定期的に社内で共有する場を持つのもよいと思います。

そうすれば、次の担当者へつなげられますし、同じ方が続ける場合にも、会社としての積み重ねになります。一人の仕事で終わらせず、会社がWebを使えるようになっていく形を目指したいですね。

まとめ:最初に会社と認識を合わせ、仕事の形を作っていく

Web担当者の仕事は、会社の状況によって変わります。まず、これまでの取り組みと、これから使える時間・費用を確認し、上司や経営者と話すところから始めてください。

一人で正解を探し続けず、会社の後押しを得て、目標を置きながら進め方を作る。 その中で得た情報や経験も共有して、自社のノウハウとして残していきましょう。

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