第166回:Web担当者の育て方:会社の理解とWebの基礎を結び付ける順序

中小企業を強くするWebマーケティングPodcast — ラウンドナップWebコンサルティング 中山陽平

ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。

社内でWeb担当者を育てようと思ったとき、まず何を学んでもらいますか。SEOでしょうか。広告でしょうか。それとも、プログラミングでしょうか。

どれも候補にはなりますが、その前に確かめていただきたいことがあります。その方は、自分の会社のことをどこまで知っているでしょうか。

Webの知識を増やしても、「うちの会社では何に使えばいいのか」が分からなければ、仕事には生かせません。今回は、そこから担当者の育て方を考えてみたいと思います。

Webの知識を増やす前に、自社のことを知ってもらう

中小企業で最初に必要なのは、会社のこととWebのこと、その両方を理解している担当者だと私は考えています。

会社はどうやって売上を上げているのか。どんなお客さんがいて、これから何を伸ばそうとしているのか。それが分かって初めて、Webの情報に触れたときに「これはうちでも使えそうだ」と考えられるようになります。

経営者の方は、こうしたことを日々考えていらっしゃいます。あえて説明しなくても分かる、という感覚になりやすいところです。ただ、担当者も同じように分かっているとは限らないんですね。

「自分ならこう考えるのに、なぜ担当者は気づかないんだろう」。そう感じることがあったら、Webの勉強が足りないと考える前に、判断に必要な会社の事情を伝えていたか、振り返ってみてください。

会社が目指していることを、担当者と話してみてください

まず伝えたいのは、どんなお客さんに来てほしいのか、何が自社の強みで、どこが弱いのか、これからどの事業を伸ばしたいのか、ということです。どの数字を大切にしているかも、その方が分かる言葉で説明してほしいと思います。

経営者と同じ仕事をしてもらおう、という話ではありません。「この方法なら、うちのお客さんに届きそうだ」「今困っていることを改善できるかもしれない」と、自分で考えられるようになってもらうためです。

その話をしながら、関係するWebの基礎も学んでもらいます。会社の勉強を全部終えるまでWebに触れてはいけない、ということではありません。ただ、どちらから始めるかと聞かれたら、私は会社のことを知ってもらう方を先にします。

セミナーで学んでも、会社へ戻ると動けない理由

突然プログラミングを学ばせたり、SEOを自分で調べてもらったり、広告の勉強会へ行ってもらったりする。それだけでは、よい話を聞いて帰ってきても、次に何をすればよいか分からないことがあります。

誰に届けたいのか、何を伸ばしたいのか、どれくらい費用を使えるのか。そのあたりが分からないと、教わった方法が自社に合うかどうかも決められません。

ですから、学ぶものを選ぶときも、「今これが流行っているから」だけで決めず、自社で困っていることと照らし合わせてみてください。会社のことが分かってくると、たくさんあるWebの情報から、今必要なものを選びやすくなります。

急いで始めたいなら、経営者自身がWebを学ぶ方法もある

すぐにWebの取り組みを進めたい。しかも、経営者自身が時間を取れる。そういう場合は、経営者の方がWebの基礎を学んで関わる方が、早いこともあります。

会社の仕組みも、お客さんのことも、すでに知っているからです。そこに、Webで何ができるか、どんな成功や失敗があるかという知識が加われば、自社で試せそうなことを考えやすくなります。

「Webは若い人に任せるもの」「担当者を一人置けば何とかなる」と考えて、すべて渡してしまうのはもったいないと思います。経営者自身も、Webでできることを知っておいてください。

もちろん、時間が取れず、担当者を育てて任せたい会社もあるでしょう。その場合は、会社のことまで自然に分かってくれるとは考えず、意識して伝える時間を作っていただきたいんです。

外から聞いた話を、自社でどう使うか考えてもらう

Webについて調べると、たくさんの情報が出てきます。セミナーで勧められることもあれば、外部の支援者から提案されることもあります。ただ、よその会社でうまくいった方法が、そのまま自社に合うとは限りません。

担当者には、そこで一度、「これは、うちの会社が目指している成果につながるだろうか」と考えてほしいのです。

専門用語の多い報告を受けたときも同じです。分からない言葉をそのまま社内へ伝えるのではなく、「会社のどの課題についての話なのか」「何を変えるためにやるのか」を確かめ、説明できるようになってもらいます。

会社とWebの両方を知っていると、外部の専門家の話を、社内で使える話に変えられます。最初に育てたいのは、こういう役割を担える方です。

専門性を深めるのは、力を入れる分野が見えてから

「幅広くできる人がよいのか、何かの専門家がよいのか」という悩みもあると思います。私は、それはもう少し後で考えてよいと思っています。

まだ何に力を入れるか決まっておらず、いろいろ試していきたいなら、幅広い分野に目を向けられる人が必要でしょう。一方、「ここを伸ばしたい」と見えてきたら、その分野を深く学んでもらったり、専門の人を採用したりできます。

最初から「WebやITができる人」とだけ考えて探しても、何ができる人を選べばよいか、会社側にも分かりません。まず自社で何をしたいのかを考えられるようにして、そのうえで必要な専門性を選んでいきましょう。

まとめ:担当者の育成は、会社の話をするところから

Web担当者に勉強を始めてもらう前に、お客さんのこと、会社の強みと弱み、これから伸ばしたい事業について話してみてください。その理解があってこそ、学んだことを自社でどう使うか考えられます。

急いで進めたいなら、経営者自身がWebの基礎を知る方法もあります。担当者へ任せるなら、会社の事情を共有しながら、一緒に必要な知識を増やしていく。その先で、幅広く任せたいのか、特定の分野を深めてほしいのかを考えればよいと思います。

まずは、経営者には当たり前でも、担当者にはまだ伝わっていないことがないか。そこから見直してみてください。

社内と社外の役割分担を考える

配信スタンド

■Podcast /Webinar への質問は

こちらのフォームへどうぞ。
https://forms.gle/Lvy4nVauyJ2SRhJM7

運営・進行

株式会社ラウンドナップ(ラウンドナップWebコンサルティング)

代表取締役・コンサルタント 中山陽平

Webサイト:https://roundup-inc.co.jp/

このWebサイトをフォローする
中小企業専門WEBコンサルティング会社・ラウンドナップWebコンサルティング(株式会社ラウンドナップ)
無料公開中 令和時代の買い手を理解する Webコンサルの基礎資料