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Webマーケにおけるキーワードツールの限界、キーエンスが大事にしていること

配信日:2023/07/20
発行元:ラウンドナップ・Webコンサルティング 代表取締役 中山陽平
URL:https://roundup-inc.co.jp/

こんにちは、ラウンドナップWebコンサルティング中山です。先日地元の祭りに家族で行ってきたのですが、もう滝のように汗が出るので、すぐ帰ってきました…!

さて、6月末で終わりましたね、旧Googleアナリティクスが。7月以降はGoogle Analytics 4いわゆるGA4になります。自然と切り替わるわけではありませんので、普段見ない方は状況のチェックをお勧めします。データが取れてなかったら大変です。

GA4は、それまでのGoogleアナリティクス(Universal Analytics = UAと呼ばれますね)とかなり設計思想が違うので、要は使い方・使い勝手が違います。正直厄介だなぁと思います。

UAは、アクセス解析ソフトUrchinというものをGoogleが買って作った物なので、いわゆるアクセス解析として使いやすくなっています。

対してGA4はFirebase Analytics というものがベースです。そしてこれ、スマホアプリ等の改善用の計測ツールなんです。

なので、いまいちマッチしていない。その辺が使いづらさの元になっています。

とは言え、今後はこれを使うしかないので…触ったことが無い方は早めに触って、やるべきことを把握して置いた方が良いですね。何かあればご相談下さい。

では今回の話題です。

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【1】顕在ニーズだけを追っていませんか?

キーエンスと言えば、平均年収2,000万円超えという恐ろしい企業としてしられているかもしれません。ではなぜそれが実現できるのか?1人あたりの売上高が相当だからなわけですが、なぜそれをたたき出せるのか。

色々な要因があると思いますが、そのひとつのポイントが「顕在ニーズ」だけではなく「潜在ニーズ」を徹底的に意識している点にあります。

日経TopLeaderの記事で、元キーエンス、現在独立してコンセプト・シナジー社の代表をやられている高杉 康成氏へのインタビュー記事が載っていました。

内容はDXで何を意識すべきかという点が中心だったのですが、その中でトピックスとして1つあったのが、顕在ニーズと潜在ニーズの話でした。

これはとても大事なトピックスです。

なぜなら、人は顕在ニーズだけで戦おうとしがちだからです、特にWebの世界では。

1.1.キーワードツールという「顕在ニーズ」しか分からない場所

SEOにしても広告にしても、あるいはその先にあるコンテンツにしても、キーワードツールからキーワードを出してそれを参考にすることは良くあると思います。

キーワードツールはGoogle広告の公式のものもあれば、サードパーティのいろいろなものもありますね。

  • 散布図が出せたり
  • 単語間の共起ネットワークを生成してくれたり
  • フィルター機能が便利だったり
  • あるいは検索語では無く、PAAなどもカバーしていたり

ただ、押さえておかなければいけないのは「お客さんの頭の中で言語化されてているものだけが、検索に現れる」ということです。

言いかえれば「自分がまだ気づいていないことは、検索できない」

みなさんも、検索をしていて色々なページを見ていて、不意にどこかのちょっとした情報から

 「あー、こういうのが欲しかったのかも」

ですとか

 「これこれ、なんかいいなぁ」

なんて思って、初めて自分の欲しいものの要素に気づいた経験って、ありませんか?

そういうものが「潜在ニーズ」です。

1.2.潜在ニーズを知るのは難しい、でも分かれば宝の山

Webの様々なツールはデータ量が膨大なこともあり、あたかも人のニーズをある程度網羅していると思われがちだなと感じています。ただ、感覚的には、氷山のうち地表に出ている部分くらいではないかと。

これはWebというよりリアルでのセールスがうまい人を想像すると分かりやすいと思います。

顕在ニーズだけしか意識していない人は

「お客さんに聞かれたときに、その答えしか返さない人」

潜在ニーズを意識している人は

「お客さんに聞かれたときに、答えを返した上で、その先に何があるかを考えて、次の質問を繰り出せる人」

私も過去インサイドセールス(当時はそんな言葉無かったのでインバウンドセールス、あるいはコンサルティング営業と呼ばれていましたが)をやっている部署にいたこともあるので実感として分かりますが、潜在ニーズを引き出せると、一気に距離が縮まるんですよね。

また、距離だけでは無く興味関心も引くことができる。ただそのためには、聞かれたことを元に頭の中でWhyを3回繰り替えすようなことをしながら、後ろにある背景情報を推測しなければなりません。

ただ聞かれたことを返すのは楽ですが、だったらチャットボットで良い。

そしてこれは、Webでも全く同様に言えることなんです。

【2】「解答型コンテンツ」だけではなく「提案型コンテンツ」を作る

古くからの言い方で「Webサイトは24時間動き続ける営業スタッフ」というものがあります。ブラックな感じはしますがさておき。

2.1.「聞かれたことに丁寧に答える」サイトの善し悪し

コンテンツの設計をするとき、キーワードベースでリストアップしてそれを割り振るような作り方をしていると、基本「聞かれたことに丁寧に答える」サイトが出来上がります。

それはもちろん便利ですし丁寧なのですが、問題は差別化が難しいことです。

なぜなら

  • キーワードツールからのローラー型コンテンツ作成はどこでも同じように行える
  • お客さんの潜在ニーズを引き出すことができない

結果、どこも同じような内容がちょっと違う言い回しで並ぶ、金太郎アメみたいなサイトになります。

2.2.企業の差別化要因は、言語化できないところにある事が多い

また、接していて感じるのは、言語化できないところに差別化要因がある、お客さま目線で言うと

「会ってみたら、ここは信頼できるなと思ってお願いした」

「提案を受ける中で、ここがいいなと思うようになった」

といったようなコメントが出る会社は、まさにそうです。

そして、分かりやすい顕在化しているような差別化要因を出せる会社なんてほとんど無いんです。No1企業なんて「本当は」ほとんど無いんですよ。蔓延していますが。

でも、皆さんある程度納得してどこかに決めていますよね。

それは、顕在的な物ではなく潜在的なところ、もしかしたらずっと気づかないままかもしれませんが、「何か」に触れたのです。

【3】では中小企業はどうしたら良いか

まず大前提としては「自分たちを選んでくれるお客さんを作る事」そして、そのお客さんからできるだけ「なぜうちを選んだか?」を聞き出すこと。そしてその内容をできるだけホームページに「言語化させて」掲載させること。

お客さまの声がキラーコンテンツなのは、このせいでもあるんです。ストーリーでしか語れない情報がありますから。

コンテンツは、私がお勧めするのは

  • お客さまの声で白昼夢を見せる
  • 「課題別」「こんなことできるって知ってますか?」などの提案による意識の引っ張りだし

目的は、読む人の潜在ニーズを顕在ニーズに引き上げることです。

引き上げてもらうと、一気に信頼感・専門家目線が得られます。成約が近くなります。

ぜひそういった視点でコンテンツを見直してはいかがでしょうか。

「そう言われても、まだ全然ないんです」という方は、「どういう物を作ったら良いか」調べて、半年1年などかけて作りましょう。今すぐに勝てなくても、勝てる自社にして行きましょう。

大丈夫です。

では、今回は以上です。何かお悩みのことがあればお気軽にご相談ください。

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