[NEWS/22/9/14]広告トラッキング拒否がアプリ値上げにつながる?なぜ?

ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。今回は、広告トラッキングを拒否できる流れが強まる中で、その変化がなぜアプリの値上げにつながるのかを整理します。プライバシー保護は大事ですが、それによって見えにくいコストがどこで発生し、最終的に誰が負担するのかまで見ておくと、売り手としても買い手としても判断しやすくなります。

このPodcast/書き起こしで得られること(要点)

  • 広告トラッキングの制限がアプリ価格にどう跳ね返るかを理解できる
  • プライバシー保護のメリットだけでなく、失われるものも整理できる
  • 価格を伝える側として、どう見せるべきかの視点を持てる

トラッキング拒否と値上げのつながり

一見すると、広告トラッキングを拒否できるようになることは利用者にとって純粋に良い話に見えます。自分の閲覧履歴や興味関心が広告主に知られにくくなるわけですから、安心感はあります。

ただ、その裏ではアプリを売るための広告効率が落ちています。今までは、どういうサイトを見ているか、どういうアプリを使っているかといった情報をもとに、欲しそうな人へ比較的少ない費用で広告を届けられました。ところが追跡が難しくなると、必要としていない人にも広く広告を出さざるを得なくなり、ひとつ売るための広告費が膨らみます。

価格差として見え始めている現実

今回の話で印象的なのは、Google Play 側と App Store 側でアプリ内課金の平均価格上昇率に大きな差が出ている、という点です。トラッキング制限が比較的強い iPhone 側のほうが、価格上昇がかなり大きいという流れが紹介されていました。

もちろん物価上昇や世界情勢の影響もあります。ただ、それだけでは説明しにくい差があり、広告の効率低下が価格に転嫁されていると見ると筋が通ります。プライバシー保護そのものを否定する話ではありませんが、便利さや安心の裏側で発生したコストは、どこかで回収しなければならないということです。

売り手が見落としやすい視点

この変化を自社の商売に引きつけて見ると、重要なのは「広告が効きにくくなる時代に、どう売るか」です。広告費が上がるのに同じ価格のままでいれば、利益は圧迫されます。だから値上げ自体は珍しくない判断になります。

ただ、単に高くするだけでは受け入れられません。私が触れていたように、プランの違い、価格差の理由、それぞれのメリットとデメリットを見せることが以前より大事になります。買い手は値上げに敏感ですし、何に対してお金を払っているのかが見えないと不信感が残るからです。

消費者目線だけでは見えないもの

今回の話の核は、消費者としては得をしたように見える変化でも、別のところで負担が生まれているかもしれない、という点にあります。トラッキング拒否を選ぶこと自体は悪いことではありませんが、それが広く一般化した結果、広告費やアプリ価格、ひいてはサービス全体の設計に影響が出ています。

これはアプリに限らず、広告で成り立つサービス全般に共通する考え方・方向性でもあります。何かを守るときには、別の何かが変わる。その因果関係まで見ておくと、表面的なニュースの読み方から一歩進めます。

まとめ:プライバシー保護の裏側にあるコストを見る

広告トラッキングの制限は、利用者の安心につながる一方で、広告の精度を下げ、アプリを売るためのコストを押し上げています。その結果として、アプリ価格の上昇という形で利用者にも返ってきます。だから大事なのは、プライバシー保護か価格かを単純に二択で考えることではなく、変化によってどこに負担が移るのかを理解することです。売り手であれば価格の説明責任を強め、買い手であれば目先のメリットだけでなく全体の構造を見る。その両方の視点が必要です。

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