第267回:SEO情報が食い違うとき、どの発信元を信頼するか

中小企業を強くするWebマーケティングPodcast — ラウンドナップWebコンサルティング 中山陽平

ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。

検索順位が大きく動いたときに情報を集めると、ある会社と別の会社が逆のことを言っている。個人の発信まで見ていくと、結局どれが正しいのか分からなくなってしまう。こういう経験はないでしょうか。

今回は個別のアルゴリズムの中身ではなく、SEOの情報をどこから取り入れるかという話です。私は、大きな騒ぎになってから信頼する相手を探し始めること自体を、まず見直した方がいいと思っています。

騒ぎになっている時期は、観測と推測が混ざりやすい

大きな変動が起きると、何となく情報を発信してもいいという雰囲気になります。自分の周りで起きたこと、誰かから聞いた話、まだ想像にすぎないことまで、根拠のある話のように流れてくるんですね。

例えば、チェックしているキーワードが20個や30個で、対象が自分の持つ一つから三つほどのサイトだったとします。その範囲で見えた変化が間違っているとは限りません。でも、観測している範囲はかなり狭いわけです。

検索する言葉のジャンルや、もともとどの順位にいたかによっても、見える結果は違います。ある人のサイトで順位が上がったからといって、皆さんの会社にも同じことが当てはまるとは限りません。

その人の観測結果が正しいことと、自社の判断に使えることは別です。ここを分けずに情報を並べると、矛盾しているように見えて、余計に分からなくなってしまいます。

こういう時期に、いろいろな意見を集めて多数決のように判断したり、出てきた方法を片っ端から試したりするのはお勧めしません。狭い範囲の推測が何度も広がっているだけかもしれないからです。

平時にも情報を出している相手を見ておく

ではどうするか。特に何も起きていないときに、この人、この会社の情報なら参考にできそうだという相手を探しておいてください。

大きな話題がない時期にも継続して情報を出しているところは、普段からデータを集め、自分たちの一次情報と、信頼している第三者の情報を合わせて考えている可能性があります。研究や観察を続けているからこそ、目立つニュースがなくても話せることがあるわけです。

もちろん、平時に発信していればそれだけで信頼できる、ということではありません。SEOは関心を集めやすい分野ですし、自分たちのサービスを売るための情報もあります。何事もないときの情報にも、選ぶ作業は必要です。

何が起きたかだけでなく、普段どのように調べている相手なのかを見ておくことが大切です。急に困ったときに相手を決めるより、落ち着いて発信を追っている方が判断しやすいと思います。

一度の説明が分かりやすかったかだけで決めず、その後もどのような根拠を示しているかを見てください。大きな変動が起きたときに、まず参照する先を持っておくだけでも、情報に振り回される度合いは変わります。

結論の裏で、どれだけ広くデータを得ているか

情報源を選ぶときに私が見てほしいのは、自分たちの一次情報を持っているかという点です。複数のお客さんの順位を見ているのか。公式情報や海外の情報にも当たっているのか。情報を得る経路があるのか。そういった背景です。

あるジャンルではこう動き、別のジャンルでは違う動きをしている。だから全体としてはこういう流れではないか。このように説明できるところは、幅広い範囲を見た上で判断していることが分かります。

逆に、裏にある根拠を示さず「今回はこうだ」「いろいろ調べた結果こうなった」とだけ言われても、それを自社に当てはめてよいか判断できません。

データを得る仕組みが見えることは、情報を信頼するための大きな判断材料になります。会社であれば管理しているサイトやお客さんの数が多く、観測できる範囲の広さが強みになる場合もあります。

ただ、個人だから一律に駄目という話ではありません。同じ業界を集中的に見続けている人なら、その分野で参考になることはあるでしょう。肩書きだけで決めるのではなく、どの範囲の情報を持っているのかが重要なんです。

焦って手を動かす前に、判断できる状態を待つ

私も万単位のキーワードを見る中で、変動の途中には揺り戻しのような動きがあり、その段階では判断できないと感じることがありました。見ているデータがあっても、すぐ結論を出せるわけではありません。

順位やアクセスが落ちれば、一日でも早く戻したいという気持ちはよく分かります。しかし、根拠の弱い情報で変更して、それによって悪化することもあります。

信頼する情報源がまだないなら、SNSで見かける対処法を次々に取り入れることは、いったん控えた方がいいと思います。参考になる発信もありますが、狭い観測範囲からの推測や、順位が上がったことを誇る話も混ざっています。

判断できない間は落ち着き、情報が整理された段階で考えるという選択肢を持ってください。その間はほかの販促活動に時間を使うこともできます。そして落ち着いたら、次に慌てないための情報源を探す。SEOの情報収集は、その備えまで含めて考えていただくといいと思います。

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