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今回の内容について
今回は、前回のポッドキャストでご紹介した、中小企業庁が発行している「小規模企業白書」について、もう少し追いかけていきます。
前回のポッドキャストの中で紹介したところ、その中で、実際読んでみたい、読んでみたのだけれど概要のところでもなかなか情報量が多いので、最低限どのあたりの内容を押さえておいたらいいのか知りたい、というようなお声をいただきました。
気になる部分、ブログでもご紹介している部分について、このポッドキャストでもお伝えします。
小さい会社のウェブに関わるなら、小規模企業白書は必読 – Webコンサルタント中山陽平公式サイト
前回、中小企業と小規模事業者と大企業、この三つの何が違うのかという話をしました。
大企業というのは、本当に一握りです。中小企業の中でも、ほとんどが小規模事業者と呼ばれるような、製造業であれば20人以下の従業員数、それ以外であれば5人以下の従業員数であるような会社さんが多い。小規模事業者は、中小企業のうち9割以上を占めています。
つまり、日本の事業者のほとんどが20人とか5人以下の小規模事業者です、という話でした。
今回はそれ以外の話をしていきます。一つ目は、景況感というものです。
業況判断DIに見る小規模事業者の景況感
業況判断DI、ディフュージョンインデックスというものがあります。経済などについて詳しい方は聞いたことがあるかもしれません。
これは、景気が良いと思っている人と、景気が悪いと思っている人の割合を表しています。高ければ高いほど景気が良いと思っている人のほうが多いということになります。
算出方式としては、景気が良くなった、売り上げが上がったとか業況が好転したと思っている企業さんの割合から、「いや業況なんて全然好転していないよ」と言う人の割合を引いたものということになります。
つまり半分、100社いたときに半分が業況好転している、残り半分は業況良くなっていないということであれば、DIは0ということになります。
グラフを見ると、業況判断DIは、ずっと低い値を遷移しているんです。最も低いのが2009年の頭ですが、これは2008年9月のリーマンショックからの流れで一気に落ち込みきったところです。
それ以前にも、平成の大不況と呼ばれる2001年や、2000年末、1998年。更に言えばその前のバブルですとか、そのときに同じくらいの値まで落ち込んでいるわけなので、これがすごく特別なものというわけではありません。
まだまだそのあとから回復しきっていない、マイナスの傾向が続いているということになります。
これがプラスだった時期というのは、中小企業がプラスだった時期は最近ほとんどありません。大企業なんかも含めると平成の不況から脱したあとに、2004年2005年2006年とか、それくらいまでは結構良い時代が続いていたんですね。
それがまだまだ回復しきれていない。中小企業、特に小規模事業者に関しては20ポイントです。
中小企業に比べて小さい企業のほうが、まだまだ景気が回復していないというか、業況が好転していない、自分たちの商売があまりうまくいっていないという状況だということが、このグラフを見ていただくと分かります。
景況感には、世代によって温度差がある
何が言いたいかというと、まだまだ全然景気は普通に戻ってないということです。
普通が何かというのは難しく、「普通くらいに戻ったのではないか」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。
特に、好景気を経験していない時代の方々というのは、ずっと不景気の時代の中で生きてきています。そうすると景気が良い時代のことをよく知りません。
そうすると、今の状況が、不況だ不況だと言われながらも当たり前になってきてしまっているので、何となく温度差が生じるんですね。
昔から商売をやっている方というのは、バブル期のあの栄光と言いますか、盛り上がっていた時期が頭にあります。そこから考えると、今の状況はまだまだ全然良くなっていないという考え方をします。
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