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こちらのプレイヤーからお聞き下さい(iTunesでの配信は、新番組開始のため、終了致しました)
※2012年・2013年頃配信のPodcastです。時代性をご理解の上ご視聴下さい。
トランスクリプション
今回は「Geo Targeting」についてです。
Geo Targetingは、そのまま日本語でも「ジオターゲティング」と呼ばれます。
ジオとは、Geographyのことで地理のことです。つまり特定のエリアをターゲットとして狙うこと、それがジオターゲティングです。言いかえるとエリアターゲティングですね。
ジオターゲティングは、大きく2つの種類に分けられます。
1つは「ある特定の地域に対してのみ、アクションを起こすこと」
2つめは「相手がいる地域によって、アクションを変えること」
です。
その2つについて簡単にお伝えします。
ある特定の地域に対してのみ、アクションを起こすこと
1つめの「ある特定の地域に対してのみ、アクションを起こすこと」は、例えば特定の地域の人々に絞ってダイレクトメールを出す、というイメージが最も分かりやすいのではないでしょうか。
リアルの世界では当たり前にやっていることです。
ほとんどの企業は地域商圏ですのでサービスを提供できる範囲が自然と特定の地域・エリアに絞られます。なので、そこ以外に対してマーケティングもセールスも行う必要性が無いので、自然とエリアターゲティング・ジオターゲティングを行っていますね。
ネットの場合は、少々分かりづらいです。
なぜなら、リアルと異なりアクセスしてきたひとがどこの地域の人なのか、大まかにしか分からない上にそれもどこまで正確か分からないからです。
ジオターゲティングは、正確で無ければ意味がありません、投資対効果はよくなりません。
また、地理的な分類、例えば○○県、であったり○○区といった分類が本当に人間の生活圏と一致しているかというと中々難しいところがあります。むしろ公共交通機関などの影響の方が大きいかもしれません。しかし、今のところそういった分類をすることはできませし、IPアドレスから出していると言うことを考えると、実現は難しいでしょう。
そのため、それほどまだ使われていないのが現状です。
とは言え、ジオターゲティングを設定して、例えばAdwordsなどの広告を出すことは今やできますし、検索エンジンの検索結果にも、大まかな単位、国単位などになってしまいますが、特定の地域の検索結果にのみ出すこともできます。
相手がいる地域によって、アクションを変えること
2つめの「相手がいる地域によって、アクションを変えること」これは、例えば漫才師の方が営業で全国を回るときに、話出しのつかみのトークを、かならずご当地の話題にするようなイメージです。
オンラインでは、例えばWEBサイトの特定の部分を、アクセス者の地域を加味して出し分けするようなものがあります。
これもやはり正確性がネックにはなってきます。
どちらにしてもオンライン上での正確なジオターゲティングはなかなか一筋縄ではいかず、それほど期待しない方がいいかもしれません。投資対効果を上げたいのなら、技術に頼るよりは広告文言などでうまくフィルタリングする方が現実的かなと思います。
Googleは、その技術力によって精度の高いジオターゲティングを行っています。例えばGoogleで検索すると、暗黙のうちに居住地などを加味した検索結果が帰ってきます。しかもかなりの精度です。これはどうやっているのでしょうか。
正確性が高い秘密は、IPアドレスなどの情報をベースにしつつ、よく検索する地域名や見るページなどの履歴情報を使っていることです。
Googleは検索に関する情報を握っていますし、それ以外にもたくさんの行動情報を握っています。それを使って、より正確にあなたの今いる地域を類推できるようにしています。
また、携帯電話の場合GPSでのアクセスを許せば、きわめて正確なターゲティングが可能ですね。
モバイル前提のロケーション系のサービスは、そのためたくさんあります。Facebookと連携できるFoursquareが有名でしょうか。
この分野は非常に伸びしろがあります。
ジオターゲティングは、プライバシーの関係もあるので非常にデリケートな分野です。
しかしユーザが自発的に自分の情報を出してもいいという形ができ、その上でユーザが喜ぶサービスが展開できればそれはかなり便利なことですね。そういった形になることを願っています。では、ジオターゲティング(Geo Tagreting)については以上です。
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