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第553回:AI+LLM時代、ストーリーテリングは魔法の杖か?中小企業が本当に取り組むべきコンテンツ戦略

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内容について

コンテンツマーケティングで注目される「ストーリーテリング」。 しかし、安易な導入はユーザーが求めていない「自分語り」になりかねず、逆効果となる危険性もはらんでいます。本エピソードでは、ストーリーが有効な場面とそうでない場面を具体例を交えて解説。 難しい手法に頼らずとも、動画など別の方法で「伝えきれない価値」を届ける考え方や、AI時代のコンテンツの未来についても考察します。

このPodcastが解決できる悩みと、簡単な回答

Q. 最近よく聞く「ストーリーテリング」を、自社のコンテンツにも取り入れるべきでしょうか。

万能ではないため、慎重な判断が必要です。ストーリーが有効なのは、会社の沿革や採用情報、お客様の導入事例など「現在・過去・未来」という時間軸に読み手が興味を持つコンテンツです。一方で、製品のスペック情報など、事実を簡潔に知りたい場面には不向きです。

Q. ストーリーテリングで失敗しないための注意点はありますか。

最も注意すべきは、作り手の思いが先行する一方的な「自分語り」になってしまうことです。そうなるとユーザーは離れてしまいます。常に読み手が何を知りたいかを第一に考え、ストーリーを使うべきか、使うならどう語るかを検討することが重要です。

Q. ストーリーを作るのは難しそうです。他に商品の良さを伝える方法はありますか。

はい、方法はたくさんあります。例えば、言葉で「丁寧な作業」と伝えるよりも、実際の作業風景を短い動画で見せる方が説得力を持つ場合があります。ストーリーという手法に固執せず、伝えたい内容に最も適した表現方法(動画、お客様の声、図解など)を選ぶことが大切です。

Q. どんなコンテンツにストーリーは有効なのですか。

主に、読み手がその背景や時間的な変化に興味を持つコンテンツです。例えば、「その会社がどういう思いで設立されたか(会社概要)」や、「サービスを使ったお客様が導入前と後でどう変わったか(導入事例)」といった内容では非常に効果的です。

Q. AIの時代になっても、人間が作るストーリーには価値がありますか。

AIもストーリーを作ることは可能であり、将来的にはAIが最適な伝え方を判断するようになるかもしれません。そうなると、私たちが注力すべきは「どう伝えるか」という手法論よりも、「何を伝えるか」というサービスや商品の本質的な価値を高めていくこと自体になると考えられます。

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はじめに:ストーリーテリングは魔法の杖ではない

皆さんこんにちは、ラウンドナップウェブコンサルティングの中山です。今回は「ストーリーテリング」をテーマに、この手法が万能の解決策ではないこと、そして中小企業がどのように向き合っていくべきかについてお話しします。

ストーリーテリングという言葉の曖昧さ

まず押さえておきたいのは、「ストーリーテリング」と聞いたときに、人によってイメージするものが大きく異なるという点です。単純に文章へ背景情報を加える程度のものから、TEDトークのような壮大な語りまで、その幅は広いのです。

海外発の「劇場型」は参考にしない

特に海外の情報源で語られるストーリーテリングは、身振り手振りを交えた劇場型の手法を前提としていることがあり、日本のビジネス文化やWebコンテンツにそのまま当てはめるのは困難です。情報を参考にする際は、その定義や前提が自分たちの状況に合っているかを確認することが重要です。

ストーリーが「はまる」コンテンツと「はまらない」コンテンツ

次に、ストーリーテリングが有効なコンテンツと、そうでないコンテンツがあることを理解する必要があります。例えば、パソコンのスペックを比較検討している人が、その部品開発の背景物語を知りたいと思うことは少ないでしょう。そこでは客観的な性能や価格、レビューが求められます。

判断基準は「現在・過去・未来」への興味

では、どのようなコンテンツにストーリーがはまるのでしょうか。一つの考え方として、その情報の「現在・過去・未来」という時間軸に、読み手が興味を持つかどうかで判断する方法があります。

ストーリーが有効なコンテンツの例

  • 会社案内や採用情報:会社の成り立ち(過去)、現在のビジョン(現在)、将来の展望(未来)は、求職者や取引先にとって重要な情報です。
  • 導入事例やお客様の声:サービス利用前の課題(過去)、利用による変化(現在)、今後の目標(未来)という流れは、見込み客が自分自身を重ね合わせやすく、強く惹きつけられます。

このように、時間軸に沿った変化や背景に関心を持たれるコンテンツでは、ストーリーテリングは大きな力を発揮します。

なぜストーリーテリングは難しいのか

陥りがちな「自分語り」の罠

ストーリーテリングの導入で最も多い失敗は、一方的な「自分語り」になってしまうことです。まだサービス概要も知らない段階で、作り手の思いばかりをとうとうと語られても、読み手は離れてしまいます。使う場所と使い方を慎重に考えなければ、逆効果になりかねません。

手法に固執せず「伝える」本質を考える

ストーリーテリングが難しいからといって、避ける必要はありません。大切なのは、その手法がもたらす効果を理解し、別の手段で実現できないかと考えることです。

なぜストーリーは効果的なのか

ストーリーが心に響くのは、スペックなどの定量的な情報では表せない感情に訴えかけ、記憶に残りやすく、言葉では伝えきれない価値を届けられるからです。

ストーリー以外の方法で「にじみ出る良さ」を伝える

この「言葉では伝えきれない価値」を伝えるのが目的だと考えれば、手段はストーリーテリングに限りません。例えば、塗装店が「親切丁寧に施工します」と文字で書くよりも、実際の作業風景や朝の挨拶の様子を動画で見せる方が、その誠実さは遥かに伝わります。手法に固執せず、目的を達成するための最適な手段を選びましょう。

AIとストーリーテリングの未来

AIはストーリーを作れる

「ストーリーは人間にしか作れない」と言われることがありますが、これはポジショントークだと考えられます。現にChatGPTなどは、簡単な指示で物語を生成できます。人間が持つ感情を再現できなくとも、表面的にストーリーを構築することは可能です。

私たちが本当に注力すべきこと

将来的には、AIが受け手にとって最適な伝え方(スペックを語るか、ストーリーを語るかなど)を判断する時代が来るかもしれません。そうなると、私たちが注力すべきは「どう伝えるか」という手法論ではなくなります。本質的にサービスや会社そのものの価値を高め、その情報をAIが正しく解釈できるよう整理・発信していくこと。その二つが重要になるでしょう。

まとめ:手法に振り回されず、本質を追求する

「ストーリーテリング」という流行りの言葉に、過度な期待をしたり、難しく考えすぎたりする必要はありません。大切なのは、手法に振り回されることなく、自分たちが伝えたいことをきちんと伝えるためにはどうすればいいかを考え抜くことです。その過程で、自然とストーリーが必要だと感じる場面が出てくるはずです。

タイムスタンプ

0:00 はじめに
0:48 AI時代のブランド戦略
2:19 自然言語検索とブランドの関係
4:14 曖昧な言葉での検索への対応
6:03 過去の行動の矛盾とリスク
7:15 大規模言語モデルにおけるポジティブなワードとの結びつき
8:42 今後の活動の方向性
9:46 ブランド名とポジティブなワードの関連性を確認する方法
10:58 誤解と真実への対応
12:05 ポジティブなコンテンツを増やす活動 
13:43 実態に基づいた活動の重要性 15:45 まとめ

続きはPodcastをご覧下さい。

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