第174回:SEO・広告・SNSの違いを、路面店の集客に置き換えて考える

ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。

SEO、広告、SNS。それぞれをどう捉え、どう使い分けたらよいか分からないというご質問を、よくいただきます。Webが分からないのに、Webの用語で説明されても、やっぱり分からないですよね。

そこで、現実の世界で路面店を一つ開き、売上を立て、リピーターを作ってお店を続けていく場面を想像してみてください。費用など、単純には比べられない部分はありますが、集客の特徴をつかむ最初の取っ掛かりになると思います。

広告は、チラシやDMで来店を促す場面から考える

まず分かりやすいのが広告です。チラシやDMを送る、お店の前で配る、タウン誌に出す。こちらから、見込み客になるであろう人に情報を届け、それによって来店や問い合わせを得るというイメージです。

広告にはいろいろな形があります。看板や、他のお店にパンフレットを置いてもらうような待つ形もありますから、全部が同じというわけではありません。ここでは分かりやすく、こちらから情報を送る場面を考えてみます。

チラシを作るにも配るにも、掲載するにも費用がかかります。そして、受け取る側が、自分から望んで受け取っているとは限りません。

届けばよいのではなく、読んでもらえるか、不快にさせないか、正しい印象で来店につながるかを考えます。すぐ買わなくても、良い印象で帰ってもらえるか。その後にお付き合いが続くかも含めて、相手を考える必要があるんですね。

自分たちのお客様になりそうな方に、分かりやすく情報を伝える。これは広告の出し先だけでなく、広告でどんな期待を持たせるかという話でもあります。

広告で呼んだ後の対応まで、用意しておく

とりあえず広告でどんどん集めれば、一定数は契約してくれるでしょう。そう思われる方もいますが、そうとは限りません。広告の内容も、行き先のホームページも良くなければ、売上につながらず費用ばかりかかることがあります。

さらに、強引な集め方をすれば、会社やサービスの印象を悪くして、将来お客様になったかもしれない人まで失ってしまうかもしれません。

広告で来た方が、自社のサービスに合い、その後もお付き合いできるかまで見てください。現場として求めている客層なのか、期待とのずれが後のクレームにつながらないか。社内でも見ていく必要があります。

広告には相応の費用がかかりますから、その後の商品や継続した関係につなげる仕組みも必要です。それがないまま、広い範囲へ一気にチラシやDMを配っても、無駄が多くなってしまいます。Webの広告も、そういう感覚で捉えていただくとよいと思います。

SEOは、どの通りに店を出すかを考える

自然検索は、店の前を通る人が、自然にお店へ入ってきてくれるかというイメージです。キーワードを選ぶことは、どういうニーズを持った人に来てほしいかを考えることになります。

学生が多い街なのか、高級住宅街なのか、飲食店が集まるところなのか。歩いている人の特徴は違いますよね。検索でも、自分たちのお客様になる可能性がある人が使う言葉で、見つけてもらう必要があります。

キーワードは出店する場所、検索順位はその場所での目立ちやすさ、と考えてみてください。実店舗なら目立つ場所は賃料にも関わるので、完全に同じではありません。ただ、来てほしい人のいる通りで、目につく店を構えている状態は、想像しやすいのではないでしょうか。

ところが、目立つだけではドアを開けてもらえません。何のお店か分からない、自分の用事に合わない、やたらと売り込まれそうだ。そう感じたら、通り過ぎてしまうでしょう。検索でも、キーワードを意識しすぎた不自然な日本語では、関心を持ってもらいにくくなります。

見つけた人が入ってくるまでを、一続きで見る

お店を出すときには、周りにどんな店があり、どう売っているかを見ます。その中で、自分たちはこう見せよう、こういうのぼりを立てようと考えますよね。入ってきた人の目につくところに何を置き、どう接客するかも考えるはずです。

これは、検索する人に向けたタイトルや説明、そして訪れたページの最初に何を見せるかということにつながります。

検索結果で興味を持った人が、ページを開いたら欲しいものをすぐ見つけられるかまで考えるんです。どの言葉で、どのページを見つけてもらい、その中で何を伝えるか。順位を上げる話だけではないんですね。

ホームページでは、複数のキーワードで入口を作ることもできます。実際の店舗とは少し違いますが、あの道を歩く人は、こちらの道にも来るかもしれない。それなら両方で見かけてもらおう、と考えるとイメージしやすいと思います。

SEOは、こちらから情報を届ける広告に比べて、待つ面があります。すぐに目立ち、成果が出るとは限りませんし、人の流れが変わることもあります。広告費が直接かからなくても、コンテンツを作る費用まで入れると、思ったほど安くないこともあるんです。

SNSは、お店でのやり取りや口コミを思い浮かべる

SNSは、いきなり大きな集客が起きるものとして期待しすぎないほうがよいと思います。うまくいった例はあっても、自社で同じように続くとは限りません。

お店へ来た人とどう話し、どういうやり取りをして、その良い印象が人から人へ広がるか。そのような口コミやファン作りの場所として考えると、取り組み方が見えやすくなります。

私がお伝えしたいのは、SNSを売り込みの場所として期待するより、関係を作り、他の集客を支える場所として見ることです。やり取りには意外と力が要りますから、最初から何でも始めればよいということではありません。

お店でも、自然に知られるまで待つだけでよい商売と、ある程度の速さでお客様を呼び込む必要がある商売では、広告の使い方が違います。Webだから広告費はいらない、と考えるのではなく、自社が必要とする速さも含めて考えてください。

細かい技術や広告メニューから入る前に、こちらから知らせるのか、見つけてもらうのか、関係を育てるのか。それぞれを実際の商売に置き換えてみると、自分たちが何をするべきか、考えやすくなると思います。

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