第141回:Web上の個人トラッキングは、いつできなくなってもいいものと思おう

ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。

このPodcast/書き起こしで得られること(要点)

  • 個人トラッキングは便利だが、いつ使えなくなってもおかしくない前提で扱うべきである。
  • プライバシー保護の流れが強まるほど、リマーケティングや個別分析への依存は大きなリスクになる。
  • 代わりの情報取得手段や顧客理解の型を、今のうちから持っておく必要がある。
  • リアルで顧客に触れられる商売は、その接点自体が大きな強みになる。

個人トラッキングは便利だが土台にしすぎない

マーケティングをしていれば、一人ひとりのお客さんが何を見て、どんな属性で、何を考えているのかを知りたくなるのは自然です。コンバージョン後の成約率を上げるためにも、集客全体を改善するためにも、細かなデータは大きな武器になります。

欲しい情報ほど規制の対象になる

ただ、その便利さの裏側では、プライバシーの問題がずっと強くなっています。ブラウザ側の制限、広告サービス側の自主規制、クッキー利用への同意の流れなど、個人を追いかける仕組みは少しずつ縛りがきつくなっています。マーケターとしては使いたいものでも、社会全体の流れとしては、いつ制限が大きくなっても不思議ではありません。

なくなった時の前提で設計する

怖いのは、個人トラッキングを今のマーケティングの根幹に据えてしまうことです。リマーケティングや個別の行動履歴分析を前提に営業や集客を組み立てていると、それが急に使いにくくなった瞬間に、打ち手全体が崩れてしまうんですよね。

依存が深いほど崩れた時の痛みが大きい

たとえば、営業に渡す前の情報としてミクロな行動履歴を重視していたり、広告の成果をリマーケティングで大きく支えていたりする場合は要注意です。便利で効果があるからこそ頼りたくなりますが、なくなった時に何が止まるのかを先に洗い出しておかないと、変化に耐えられません。

代わりの情報源を先に持つ

ではどうするか。答えは、個人トラッキング以外でも顧客理解ができる状態を少しずつ作っておくことです。得られる情報は減るとしても、まったく分からなくなるわけではありません。

類型化と仮説で補える状態を作る

個別の追跡が難しくなっても、お客さんの共通した悩みや動き方をまとめておき、後からペルソナや仮説に落とし込めるようにしておけば、判断の精度は大きく落ちません。お客さんの情報を別の手段でも取れるようにする、過去の接点から類似パターンを整理しておく。そうしたリスクヘッジを今のうちから組んでおくべきです。

リアル接点は最大の保険である

特に強いのは、実店舗や対面営業のように、お客さんと直接会える商売です。生身のお客さんと接する中では、ネット上の数字だけでは分からない悩み、言葉の使い方、迷い方がたくさん手に入ります。これは大きなアドバンテージです。

生身の顧客からしか取れない情報がある

リアルの接点があるなら、そこを単なる販売の場で終わらせず、顧客理解の場としてもっと使った方がよいです。どういう言葉に反応するのか、何を不安に思うのか、どこで迷うのか。そうした情報は、Webサイトのキャッチコピーやコンテンツ設計にそのまま生きます。相談や接客の場を持ち続けること自体が、トラッキング依存を弱める保険になります。

まとめ:追えるうちに、追えない前提を作る

個人トラッキングは、売り手にとっても買い手にとっても価値がある技術です。ただし、だからこそ規制や制限の対象にもなりやすい。便利なうちに使うのはよいとしても、それがなくなったらどうするかを先に考えておく必要があります。リアル接点や別手段の情報取得を強くして、追えない前提でも顧客理解が続く仕組みを作っておくことが大切です。

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