配信日:2023年1月27日
発行元:ラウンドナップ・Webコンサルティング
代表取締役 中山陽平
URL:https://roundup-inc.co.jp/
こんにちは、ラウンドナップWebコンサルティング中山でございます。
寒い日が続きますね。そのせいか、どうにも夜眠気が来るのが早くて悩ましいです。読み聞かせてると寝ますね…。
さておき、Podcast/Webinarを中心に最近は中小企業白書2022年版をおっています。
出たのが昨年の春なので遅すぎますが、なんでしょう、読んだ気になっていました。
データとしては2021年の物なのですが改めて辛い時期の中小企業の環境の変化は押さえるべき点が多いです。
ぜひ、概要だけでもご覧下さい。
中小企業庁:中小企業白書:https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/index.html
前段:見えてくるのはWeb業界の終焉
1つ前段として少し離れた話題から始めます。白書を読んでいて「Web」「デジタル」に関しての課題意識がだいぶ変わったなと思います。2023年版(2022年度のデータ)はもっと変わっているのではないか。
どういうことかというと「感染症下でそうとうデジタル浸透が進んだ」そして「Web・デジタルのことってそこまで謎の世界ではないぞ、やってみよう」と気づいた企業が相当増えていると思われます。
白書のデータでは業務効率化系のデータがほとんどなのでマーケティング系のデータが分かりませんが、肌感としてもそうですね(これは8割以上の支援機関が得意とするのが会計・資金繰りなどで販売系ではないことが大きく関係していると思いますが)
実際「その通り」だと私は思っています。
WebマーケティングやWebコンサルで、ネットのことだけ考えていても成果は出ないです。それはテクニック論で何とかなった時代だけです。「Web」をつける意味はなくなっています。
ノーコードの発展とAIの一般化の進行も後押しになっているでしょう。
引き続きうちとしても「Webを活用できる企業を増やす」をミッションとして頑張っていきたいと思う所存です。
Webコンサルとしての一番の喜びは「もう大丈夫と、笑顔で契約終了してもらえること」ですので。
本題:事業の見直しを行ったならその流れを維持しないと勿体ない
さて、中小企業白書の話題の中で気になったのが、多くの企業で「短期的」「今できること」に対しての改革や見直しはかなり行われた物の、中長期的な見直しまではなかなか手が回らなかったという点です。
直接的なデータはありませんが、事業のポートフォリオの中で、既存市場に対しての活動がほとんどであったり、中長期的な取組の中で経営への効果が高いとされた項目が「新たな取引」「既存取引先との関係性強化」が上位なことを考えると、そうでは。
もちろんこれは、この危機的な環境の中では当然のことです。目の前に資金繰りという大きな問題があるわけですから。
ただ、やっぱりもったいない。今まで、事業を見つめ直す機会が無かったところに、否が応でも見直さなければいけない環境になった。
そこで、生きるためにいろいろなチャレンジをした。
これを短期的な施策で終わらせるのではなく、その先につなげたら、もっとたくさんの芽吹きがあるはずなんです。
私は良く
「今すぐできることは何か」を考えることも大事だが
それ以上に
「なぜそれができるのか」を考え(経営資源)
「何が出来るようになったら未来がもっと明るくなるのか」(事業の展開可能性)
という「冷蔵庫に今何があるのかではなく、どんな食材があったら、美味しい物が作れるのか」を考えてみましょう、とお伝えしています。
すぐ出来ることは限られているどこに向かって走るかが将来の武器になる
簡単に「差別化」「強みの分析」などと言いますが、そんな分かりやすい差別化ポイントなんて、ないことがほとんどです。
なので多くのWebサイトでは、ほわっとした強みの表現、どこかで聞いたような表現になってしまいます。
それは仕方ないですよね。
それより大事なのは「今は打ち出せないけれど、これができたら勝っていけるだろうな」を見つけ、そこに向かって半年なり1年なり一緒に走って行き、実現することなんです。
もちろん、その間に世の中も変わりますので、都度都度軌道修正は必要でしょう。それも込みです。
今目の前のことのブラッシュアップに力を注ぐこと半分、残り半分で未来を創っていく。
そんな形でやっていくと、事業は安定していく可能性が高い。
マクロ要因を分析する「PESTフレームワーク」の中で「T」がとにかく大事
マクロ環境分析をおこなうマーケティングフレームワークの1つにPESTがあります。
- Politics(政治)
- Economy(経済)
- Society(社会)
- Technology(技術)
です。
この中で、今の時代Technologyの重要性が非常に大きくなっています。1つの産業を潰すくらいのパワーを持っています。暴れん坊です。
他の3つの要因が変化するスピードはそれほど早くはありません。例外的にロシア問題での原材料価格高騰などがあります。
しかしTechnologyは、まさに日単位で変わります。AIが分かりやすいでしょう。
Tに関しては、Tの各分野毎に相談できる専門家をつけて置いた方が、少なくともここ数年は良いのです。
そして、内部にナレッジを貯めていくことをお勧めします。
それにしても、千里の道も一歩からとはよく言った物で、歩み続けることが大事です。
いきなり高いツールを入れたり、高額な塾を受講してフレームワークを自社に入れても、なかなか思ったような変化が起きないケースが多いなと感じるところです。従業員離れというリスクもあります。
相変わらず採用は苦しいですので、そこは社内のバランスを大事にして下さい。
…
というわけで今回は、中小企業白書の内容を元にしながら、Podcastでは触れていない部分についてでした。