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ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。
このPodcast/書き起こしで得られること(要点)
- Web解析やデータ分析のレポートが使われない本当の原因
- 「何が出せるか」ではなく「何を判断したいか」から組み立てる重要性
- 分析側と活用側のすれ違いを減らす進め方
分析に時間をかけているのに、現場では使われない。レポートを毎週出しているのに、見られていない。こうした状態は珍しくありません。今回の話は、いわゆる分析疲弊をどう見るかですが、単に分析担当が頑張りすぎているという話では終わりません。なぜ使われないのか、そのすれ違いの構造を見ていくと、本質はかなりはっきりします。
レポートが使われないのは、怠慢だけではない
レポートを読まない理由として、「面倒だから」と言われることがあります。ですが、その一言だけで片づけると見誤ります。本当に使える内容なら、人は面倒でも見ます。逆に言えば、見られないレポートには「これを見ても次の判断につながらない」という感覚があるはずです。
たとえば、ページビューや各種指標が細かく並んでいても、営業や経営の側からすると「それで結局どう動けばいいのか」が見えないことがあります。一方、分析する側は、ここまで丁寧に作っているのに活用してもらえない、と不満を抱えます。この状態になると、お互いに相手が寄せてくるべきだと考えやすくなり、すり合わせが止まります。
出せるデータから作ると、ズレやすい
分析側はどうしても、「自分たちの手元で何が出せるか」から考えがちです。ツールの特性、取れる数字、見せられる切り口。そこからレポートを組み立てるのは自然な流れです。けれど、活用する側が欲しいのは、出せるもの一覧ではありません。何かを判断するために必要な材料です。
つまり本来は、「どんなデータが出せるか」より先に、「どんな判断を助けたいのか」を決める必要があります。営業なら何を選びたいのか。経営層ならどのタイミングで何を決めたいのか。そこが曖昧なまま、厚いレポートだけが積み上がると、分析疲弊はむしろ当然です。
今回の話で印象的なのは、レポートの厚さを誇っても意味がない、という指摘です。50ページ作っても、読まれるのが冒頭数ページだけなら、残りは価値になっていません。作る側の達成感と、使う側の意思決定は別物です。
分析側が先に歩み寄った方が早い
では誰が動くべきか。この回では、分析側が先に動いた方が解決しやすいという整理がされています。もちろん、活用側にも責任はあります。ですが、現場や経営が自然に変わるのを待つより、分析側が「使われる形」に寄せていく方が早いという現実があります。
具体的には、相手の業務を知ることです。どういう場面で、どういう粒度の情報が必要なのか。細かい数字が要るのか、ざっくり傾向で十分なのか。分析する側は細かいほど気持ちよくなりがちですが、相手はそこまで求めていないことも多い。まずここを聞きに行かないと、レポートは合いません。
さらに、いきなり完成版を作るのではなく、ラフでよいので見せて確認する。手書きのダッシュボードのような形でもよいから、「これなら判断できるか」を先に確かめる。この順番にすると、後戻りしにくい大きな作り込みを避けられます。
フィードバック込みで育てる前提
もう一つ大切なのは、一回で正解を当てようとしないことです。活用する側も、最初は想像で「こういうデータが欲しい」と言っています。実際に見てみたら違った、というのは普通に起きます。だからレポートは提出して終わりではなく、説明し、反応を見て、次へ直す前提で回した方がよいのです。
対面で説明できるなら、どこで関心が落ちるかも見えます。ここはいらなかったのか、逆にここはもっと深く知りたいのか。その反応が次の改善材料になります。月次レベルでも半年回せば、かなり使える形に育っていくはずです。
そのうえで初めて、自動化や省力化を考えればよい。何を作るかが曖昧なまま「楽にしたい」から入ると、結局は意味の薄いものを効率よく量産するだけになりがちです。
まとめ:分析の価値は数字の量ではなく判断の質で決まる
分析疲弊の原因は、単に忙しすぎることではありません。出せるデータを並べる側と、判断材料が欲しい側の間で、目的のすり合わせができていないことが大きいのです。だから必要なのは、何が出せるかの前に、何を判断したいかを握ることです。
レポートは厚くなくてよいし、最初から完成していなくても構いません。使う側の判断に本当に効くかを見ながら育てていく。その発想に切り替わると、分析は疲弊の原因ではなく、現場を動かす武器になっていきます。
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