第154回:AppleのWWDC発表から考える、WhatではなくWhyを把握する重要性

ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。

このPodcast/書き起こしで得られること(要点)

  • AppleのWWDCをきっかけに、追跡前提の施策が揺らぎやすい流れを理解できる。
  • 手法そのものではなく、なぜそれが効いているのかを押さえる重要性が分かる。
  • Whyが分かっていれば、環境変化でWhatが使えなくなっても次の手を考えやすい。
  • 引き継ぎや人材流動が大きい時代ほど、成功施策の背景を社内に残す必要がある。

WWDCが見せたのは派手さより方向性

今回の話は、AppleのWWDCで大きな新機能が少なかったという感想で終わるものではありません。私が注目していたのは、トラッキングや広告まわりの扱いが、より厳しくなる方向がはっきり見えたことでした。特にモバイルで影響力の大きいAppleが、クッキーやフィンガープリントのような追跡技術に制限を強めていく流れを示したのは、Webマーケティング全体にとって無視できません。

追跡前提の施策は揺らぎやすい

リマーケティングや各種の追跡系ツールは、これまで高い効果を出してきました。しかし、その前提が崩れると、CPAや顧客獲得の設計そのものが狂う可能性があります。しかもこれはAppleだけの話で終わらず、プライバシー強化という大きな流れの一部として見た方がよい、というのが今回の見立てでした。

Whatしか見ていない運用の危うさ

こういう変化が起きたときに困るのは、今やっている施策を「この媒体にこの広告を出している」「このツールを使って成果が出ている」というWhatだけで理解している状態です。それで成果が出ている間は回りますが、前提が変わった瞬間に、何を守るべきかも、何を置き換えるべきかも分からなくなります。

うまくいっている理由は放っておくと消える

本来は、なぜその施策が効いたのかというWhyがあり、その上に大まかな方法であるHowがあり、最後に具体的な手段としてWhatがあります。ところが引き継ぎや運用の中では、言語化しにくいWhyが抜け落ちやすい。気づけば「何をしているか」だけが残り、「なぜそれをしているのか」が社内から消えてしまうんですよね。

Whyが分かれば手法が壊れても立て直せる

逆に、Whyが押さえられていれば、今までのやり方が使えなくなっても、別の手でどこまで戻せるかを考えられます。以前と同じ数字には届かなくても、半分や七割まで回復できるかもしれない。単価は上がっても反響数は守れるかもしれない。そういう仮説が立てられるのは、手法ではなく理屈を持っているからです。

Whatが潰れても、理屈は次の施策に移せる

もしWhyが分からなければ、一度専門家に状況を逆算してもらい、試行錯誤しながら正解を探し直すことになります。そこで半年かかれば、その間の機会損失は大きなものになります。だから、私は「今すぐにでもWhyを掘り下げてほしい」と強く勧めていました。

人の入れ替わりが早い時代の備え

この話がさらに重くなるのは、人材の流動性が高まっているからです。新卒採用も難しく、中途も動きやすい状況では、施策を作った人がそのまま残り続けるとは限りません。うまくいったやり方を持ったまま辞めてしまうことも十分ありえます。

成功施策の背景まで社内資産にする

だからこそ、社内に残すべきなのは運用手順だけではありません。なぜそれが効いたのか、どういう前提でその設計になっているのかまで含めて、資料化しておく必要があります。自分たちでは整理しきれないなら、最初は専門家と一緒にまとめる方が安全だという提案も、今回の文脈では自然でした。

まとめ:ニュースは自社のWhyに引き寄せて読む

WWDCの発表を、Appleが地味だったで終わらせるのではもったいありません。大切なのは、そのニュースが自社の施策にどんなリスクや変化をもたらすかを考えることです。そして、そのときに武器になるのが、今やっていることのWhyを理解している状態です。Whatだけに頼った運用は、環境が変わると簡単に崩れます。だからこそ、日々の施策を「何をしているか」だけでなく、「なぜそれが効いているのか」まで掘り下げ、次の一手を打てる状態にしておくことが重要です。

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