第201回:GooglePlayPassから見る買い手のボトルネックと中小企業がくみ取りたいポイント

ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。

このPodcast/書き起こしで得られること(要点)

  • Google Play Passの動きから、買い手の最大の負担が「選ぶこと」そのものに移っていると分かる。
  • 厳選と安心を用意して最初の一歩を軽くする設計が、いま強い理由を理解できる。
  • 情報をたくさん渡すだけではなく、低負荷な体験を先に置く発想が必要だと分かる。
  • 人は合理性だけで動かないため、最初の接点では感情面の安心や理由づけが重要になると分かる。

Google Play Passが示す買い手心理

今回の題材になっているのは、月額約5ドルで多数のゲームやアプリを使えるGoogle Play Passです。この動きは、単なる競合対策として見るより、「なぜGoogleがわざわざここに投資するのか」を考える方が示唆が大きいといえます。

厳選と安心が最初の一歩を軽くする

Google Play Passでは、Googleが選んだアプリやゲームが並び、広告が出ず、課金済みの状態で使えるものもある。つまり、ユーザーは「何を入れても大丈夫か」を細かく心配しなくて済みます。これが、最初の一歩をかなり軽くしています。

選択負担の削減に大きな価値がある

無料アプリが大量にある中で、どれを入れるか、怪しくないか、後で困らないかまで考えるのはかなり面倒です。Googleがそこで公式に近い入口を作るのは、選ぶコストがあまりにも高くなっているからだ、と見ると筋が通ります。

本当のボトルネックは選択コスト

いまの市場では、比較検討の手段は増えています。ですが、そのこと自体が逆にお客さんを疲れさせています。

無料体験が増えるほど比較疲れも増える

クラウドサービスでもアプリでも、まず無料で触れます、という形が増えました。一見よい流れですが、触れる候補が増えすぎると、比較して決めるだけで疲れてしまうんですよね。昔より入り口は軽くなったのに、選ぶ負担はむしろ重くなっています。

失敗や乗り換えも強いストレスになる

せっかく検討して選んだのに、最後に致命的な問題が見つかってやめる。安心して使っていたものが変わってしまい、また乗り換え先を探す。こうした経験は、単なる作業負担以上に大きなストレスになります。買い手は、そうした面倒を避けたいからこそ、最初の選びやすさに価値を感じます。

情報を積む前に体験を置く

中小企業のマーケティングでも、この感覚はそのまま当てはまります。情報をたくさん出せば選んでもらえる、という発想だけでは、いまは動きにくくなっています。

コップに水を注ぐ手がもう疲れている

これまでは、情報を入れて、入れて、入れて、ある一線を越えたら問い合わせに来る、という考え方が通用しやすかったかもしれません。けれど今は、その前段階でお客さんの手が疲れています。情報が多すぎて、そもそも読み進めること自体を避けたくなっているからです。

低負荷な接点を先に用意する

だからこそ、まずはリスクが少なく、負荷の低い形で触れられる接点が重要になります。何かを送ってもらえれば診断して返す、アドバイスを返す、といった人の介在する入口を先に作り、その後に関係を深める方が効率がよい。情報を詰め込む前に、まず体験と安心を置く発想です。

最初の接点こそ最重要

ローカルビジネスでもウェブサービスでも、最初の触れ合い方がその後の関係をかなり左右します。一番最初だから軽く扱ってよい、とは考えない方がよい時代です。

人が介在する安心が心を開かせる

機械的に返ってくる反応だけではなく、人間味や温かみを感じられる対応は、それ自体が判断材料になります。現場スタッフの教育や最初の受け答えに力を入れることは、単なる接客改善ではなく、選ばれるための土台づくりです。

合理性より理由づけで人は動く

消費増税の直前に、人がそこまで大きくは得をしない買い物でも動くのは、「今買う理由」が持てるからです。人はいつも計算だけで動いているわけではありません。自分の気持ちに合う理由づけができた時に動きます。その前提でボトルネックを見つけると、打ち手はかなり変わってきます。

まとめ:選ばせる前に、触れやすくする

Google Play Passの話から見えてくるのは、商品数や機能の勝負以上に、選択コストをどう下げるかが重要になっているということです。お客さんは、情報不足で止まるだけでなく、選ぶことに疲れて止まります。だからこそ、まずは安心して触れられる入口を作り、そこで人間的な信頼を育て、その後に情報を積み上げる。この順番で設計することが、中小企業の集客や販売でもますます大切になります。

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