Googleの検索結果において、どんどんとその存在感を増している「ローカル情報」。
このマップというのは、検索順位の上の方に出てくることが多いこともあり、また、存在感が大きいため、オーガニック(通常検索)の部分とはまた別に、戦いが起きています。
つまりは、上位に表示して集客して行きたいわけですね。
では、どうしたら上位に表示されるのでしょうか。
Google+Localの上位表示要因は、オーガニックの上位表示要因とはまた別
その「Googleのローカル検索における上位表示要因」について、Moz(旧SEOmoz)にて、 David Mihm氏が識者からの意見を統合したレポートを公開しました。
MozConでも少し触れたようですが、その完全版とのことです。
元記事はこちら。
▼Local Search Ranking Factors 2013 – Local SEO and How to Rank in Google – Moz
また、昨年2012年のものも、昨年記事にしていました。
合わせてこちらも御覧ください。変化がわかるかと思います。
▼Google+Local(旧Googleプレイス)の順位決定要因は…?
どんな調査か?
Googleのローカル検索において上位表示要因として重要なものを
- 35人の有識者に対して
- 8つの要素(後述)の中から、どの要素が最も順位決定に影響を与えているかのアンケートを取った。
- またそれは、3つのSERPs(検索結果)パターンについて、そしてモバイルとPC両方について、3×2で6パターンに対して行われた。
というものです。
アンケートか…と思われるかもしれませんが、有識者35人です。また、MozConでも発表されたもの。押さえておく価値は十分にあるのです。
重要となる8つの要素とは?
8つの要素とは
- プレイスページシグナル(Place Page Signals)
Google+ローカルページで設定した要素(カテゴリー、titleの中のキーワード、スポットからの近さなど) - 外部ロケーションシグナル(External Loc. Signals)
インターネット上のイエローページ(電話帳的なもの)、NAP(名前・住所・電話番号)やサイテーションの掲載・言及量) - ページ内シグナル(On-page Signals)
NAPがページに記載されているか、タイトルタグ内のキーワード、ドメインのオーソリティなど - リンクシグナル(Link Signals)
バックリンクのテキスト、リンク元ドメインのオーソリティ、質など - レビューシグナル(Review Signals)
レビューの質や量、評価それ自体など - ソーシャルシグナル(Social Signals)
Google+、Facebook,Twitterでの言及数、いいねやRTやプラスワンなど) - ビヘイビアシグナル(Behavioral/Mob. Signals)
クリック率、モバイルでのクリックToコールの率、チェックインやオファー - パーソナリゼーション(Personalization)
です。
調査対象は3つのSERPsパターンで行った
Googleの検索結果は現在85以上のパターンが有ると言われています。
当然、マップも色々な出方があります。それぞれによって順位決定要因の重み付けは違うのではないかと、著者は考えました。そこで以下の3つを別にアンケートを取りました。
- localized organic
- pack/carousel
- maps
モバイルとPCは分けて考えた
また、モバイルとPCはGPSの有無やインテンションの違いで、分けて考えるべきかということで、別にアンケートをとっています。
概観:ローカル検索で重要だと思われる要因
それでは結果です。
- プレイスページ内の情報が、かなり重要という結果です。
- 次いで外部ロケーション、例えばNAP(Name/Address/PhoneNumber)やサイテーションの質と量ですね。
- その次、同値でページ内シグナルということで、titleの中にキーワードが入っているか、ページの内部に記載があるかなどです。
- そして、外部リンクの評価と、後はレビューやソーシャルなどなどはかなり順位としては低いと考えられているようです。
ローカル対策として大事なのは
ここから考えると、これからローカルを攻める場合は
- プレイスページ内の情報を全て適切に埋めて
- 外部サイトにNAPなどのサイテーションを質と量共に充実させ
- ページの中にもその地域のキーワードなどを入れていく
ことが大事なのではないかと思います。
デスクトップとモバイルの違い
それほど大きくは変わらないという見解でした。ただ、プレイスページの情報について、モバイルの方がそこに重みづけを強く置いているのではという意見のようです。
SERPs毎の違い
3つのSERPsについては、地図が大きく出ているものについては、プレイスページの情報や外部ロケーションシグナルが大きく影響してくるだろう。
ただ、ローカライズされた通常検索結果が出るタイプのSERPなら、それほどGoogle+ローカルページ自体は関係ないのではという意見が多数です。その場合はいわゆるオーガニックと同様に、外部リンクや内部リンクといった、オーガニック検索においてのSEOが必要ではないか?という結論です。
具体的に順位決定に際して「大事なこと」「やってはいけないこと」とは?
やるべきこと
また、調査の中で投票で選ばれた、細かい項目(104つ)の中における重要度一覧も掲載されています。一般的なものについて、順位は以下のようになっていました。※あくまで「投票」の結果です。
- 適切なカテゴリーを設定すること(Googleプレイスページ内の設定)
- 住所(近さ)
- 一貫性のある(同じフォーマットの、というか)サイテーション
- サイテーションの質、オーソリティ
- サイトのHTML上のNAP(名前、住所、電話番号)が、プレイスページのNAPと一致しているかどうか
- サイテーションの量
- ウェブサイトのドメイン(Google+ローカルページとひもづけられているサイト)
- Google+ローカルのページを自分でちゃんと管理している
- 結び付けられているホームページのtitleに、市区町村が入っている
- 場所に対する近接度(住所とどう違うのかは不明)
- 結び付けられているサイトへのインバウンドリンク
- レビューの数
- ビジネスタイトルの中のキーワード(プレイスページの設定)
- その地域と関連性のあるサイトからのサイテーション
- 検索者の位置からの近接度 ?
- 郵便番号(ローカルエリアコード)
- 第三者サイトのレビュー
- プレイスページに結び付けられているサイトのオーソリティ
- ドメインに対するインバウンドリンクのダイバーシティ
- hCardやschema.orgのNAP
- レビューの中にキーワードが入っているかどうか
- …
などなど、まだまだ続くのですが、この辺りまでが「押さえておくべき」範囲かと思います。中にはよく分からないものもあるのですが、ご了承下さい。
ネガティブ要因(やってはいけないこと)
また、ネガティブ要因となることもリストアップされています。
- 誤った場所を指定している
- ビジネスネームにキーワードを詰め込んでいる(プレイスページの設定)
- NAPがばらばらで統一されていない、電話番号が計測用の電話番号(海外では分けられている?)
- 不適切なビジネスカテゴリーが設定されている(プレイスページの設定)
- 同じ名前と住所で複数のプレイスページを作っている
- 結びついているサイトとプレイスページのNAPの不一致
- 違反報告されてしまっている
- サイトにマルウェアがある(…)
- サイトにクローラブルなNAPが存在しない(画像にしか無いなど。テキストが必要)
- 同じ電話番号で複数のプレイスページが運用されている(代表番号で運用している人ご注意)
- カテゴリーに地域名を入れている(英語版は、カテゴリーを自分で入力できるので。日本はセレクトボックスなので関係ない)
- プレイスページの概要欄にキーワードを詰め込んでいる
などなど、他にもありますが、「ミスマッチ」「スパム的なキーワード詰め込み」「NAPの非統一」と言う当たりが大きいようです。
サイト上にテキストでNAPを書いていない例は少なくないと思います。問い合わせやらは大きくしたいので画像にして…など。フッターでいいのでNAPはテキストで書くことをオススメします。schema.orgなどでマークアップするとより良いかもしれません。
終わりに
Googleマップは、ロケーションパーソナライズが進んでいけばいくほど、重要度を増していくサービスです。今後も、もっともっと「役に立つリスティング」をするために、アルゴリズムなど改修が行われるのです。
引き続き注目していきたいと思います。
中小企業・小規模事業者の方々に向けて、ウェブの活用やホームページの戦略などについてWebコンサルティング、施策代行実施などを行っている、株式会社ラウンドナップ代表取締役の中山陽平です。中小企業のWeb活用をサポートし、そこからの反響獲得を実現させています。→プロフィール詳細はこちらから