まだまだ不況な中、商売の市場拡大や変更を考えている方も少なくないのではと思います。
それほど大仰ではなくとも、
- 「もっとうちの商品を買ってくれる人はいないのか」
- 「もっと買ってもらうためにはどのように商品やサービスを変えていけば良いのか」
と悩むこともあるのです。
そんなときに参考になりそうな事例がありましたので、ご紹介します。
Chris Christensenという、犬の美容商品で成功した方の事例です。
元々普通に人間相手の美容商品を扱っていましたが、冴えず、犬という市場にフォーカスを変えたと成功した方です。(オフィシャルサイト)
元記事はこちら
▼5 Marketing Lessons You Can Learn from a Weird “Real World” Business | Copyblogger
ではさっそく、ご紹介していきたいと思います。
1.アンテナを広げてあたりをつける
- Chris Christensenはもともと普通の美容品業界で営業していた
- しかし先行者が強く、投資額も大きく太刀打ちできなかった
- そこで、それまでやってきた美容品業界でのノウハウと人脈を「他の業界」で使えないかと考えた。
ではどんな業界で使えば良いのか?というのはリンク先の別記事にあります。
ポイントとしては
- 常に周りに好奇心を持ちヒントを探す(try to simply learn everything)
- 異なる視点をたくさん持つ。
- 「ブレインストーミング」「箱の外に出て考える」など、先入観を取り払って頭をフリーにする
- 旅行をする、外に出る。普段合わない人と会う。
- 話すのでは無く、聞き役に徹する
です。(元記事:https://www.copyblogger.com/content-success/)
シンプルでなんだと思うような内容かも知れませんが、これを実践するのって難しいですよね。
2.モチベーションの高いところに行け
1で参入するマーケットの当たりをつけたとしても。
しかし、他マーケットに行くといっても、どこに行っても良いわけではないですよね。
そういうときの判断基準があるそうです。
それは「モチベーションの高いマーケット」かどうか
Chris Christensenは「犬」を選びましたが、それはそこが「モチベーションの高いマーケット」だったからです。具体的には「ドッグショー」がキーだったそうです。
- 理由1:ドッグショーで勝つと買い主は社会的に名声を得ることができる
- 理由2:ドッグショーで勝つと経済的に格付けが上がる、特にブリーダーなら相当ビジネス的に有利になる
- 理由3:犬を飼っている人は、自分は安物のシャンプーを使っても、犬には最高級のシャンプーを使うような“Crazy”な人が多い
この大きな3つのモチベーションがあることを知り、CHrisは今までの経験を元にここを狙って成功したそうです。
アンゾフの市場製品分析/成長マトリクスで言うと「新市場開拓戦略」でしょうか。
商品が改良レベルなら「新製品開発戦略」ではないと思うので。
その新市場を探す際に「モチベーション」を大事にしようという話です。
3.優れた成果を提供できるところを探す
2でモチベーションの高い業界を発見できたとしても、そこで役に立てるものを提供できなければ意味がありませんよね。
事業的な成功というものを考えると、単純に商品を売り逃げするのではなく、継続的に商売ができないと胸を張って生きていけません。
Chris Christensenはそれが可能なバッググラウンドを持っていました。
彼は美容業界の経験から犬にとって本当にいいシャンプーなどを出していき、結果的にそれを使った人は自分の犬の見栄えに満足したそうです。
4.商品名は「必要なもの」ではなく「ほしいもの」に
これは、商品名を「便秘薬」ではなく「おなかすっきり」にしようといったような意味かと思います。
ここは改めて別記事として紹介したいなと。
5.プレミアム(上位)商品も用意する
本当に売りたい商品の上に「見せ球商品」を作るという手法に似ています。
今まで出していた商品の上に、価格が倍以上の商品を作ることで、結果的にもともとの商品の販売数も上がるということです。
さらに、特に日本人は一番下のグレードを買うことをためらうので(このあたりは車屋さんが詳しいですが)基本的に「3つのラインナップ」をそろえるのがベストだと私は思っています。
本当に売りたいものは、真ん中において、最低限の低級グレードと、別に買ってくれる必要はない高級グレードを用意するんですね。
おわりに
このように、ゴールまで見えた形で文章にすると、さらっとこなした印象がありますが、実際Chris Christensen氏はこの行間で相当考えをめぐらせたのではないかと思います。
そういったところまで含めて、参考になれば幸いです。
個人的には「モチベーションの高い市場」という発想がすごいな、と思いました。
もちろんWEB上での戦略戦術に応用できますね。
中小企業・小規模事業者の方々に向けて、ウェブの活用やホームページの戦略などについてWebコンサルティング、施策代行実施などを行っている、株式会社ラウンドナップ代表取締役の中山陽平です。中小企業のWeb活用をサポートし、そこからの反響獲得を実現させています。→プロフィール詳細はこちらから