第509回:テキストコンテンツを伝わりやすくする6つのポイント

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ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。今日は、テキストコンテンツを「分かりやすい」と感じてもらうために、すぐ試せる見直しポイントを整理してお話しします。

このPodcast/書き起こしで得られること(要点)

文章が「良く書けているはずなのに、伝わりにくい」と感じるときに、どこから直すと改善しやすいかが分かります。特に、主語の置き方、人工知能の使いどころ、質問の入れ方、複数フォーマットへの展開、出典の添え方を、実務の感覚に寄せてまとめます。

  • 主語を「私」から「あなた」へ寄せると、読まれ方が変わる
  • 人工知能は「真ん中」で使うと、文章づくりの負担が軽くなる
  • 質問を入れると、読み手の集中が戻りやすくなる
  • 同じ内容でも媒体を変えると、届く確率が上がる
  • 出典とリンクを添えると、文章の芯が整いやすくなる

「伝わりにくい」は、文章の腕前だけが原因ではありません

コンテンツを書いたり、既存の文章を良くしようとするとき、どこを直せばよいのか分からなくなることがあります。自分ではうまく書けたつもりでも、読んだ相手から「分かりづらい」と言われてしまうこともあります。

また、Microsoft Clarity や Hotjar のようなマウストラッキング系ツールで見返すと、想像していたほど読まれていないと感じる場面も出てきます。もちろんライティングは、洞察や経験、構成力、取材力なども含む総合力ですから、一晩で急に上達するものではありません。

参考にしたのは CMI の記事です

今回は、Content Marketing Institute(CMI)の記事で紹介されていた「コンテンツ体験(読みやすい、分かりやすいと感じる体験)を良くするヒント」を土台にしています。元記事は6つの提案でしたが、ここでは「テキストコンテンツを伝わりやすくする」というテーマに合わせて、私が特に実務で使いやすい5つに絞ってご紹介します。

参照した記事はこちらです:Content Marketing Institute|6 Easy Things You Can Do To Improve the Content Experience for Your Audience

テキストコンテンツを伝わりやすくする5つのポイント

1. 主語を「私」から「あなた」へ寄せる

会話でも「気づいたら自分の話ばかりしていた」ということがありますが、文章でも同じことが起きます。自分中心の言い回しが続くと、読み手はだんだん距離を感じやすくなります。

そこでおすすめなのが、主語の置き方を見直すことです。英語の記事では “I” が多すぎないかを数えて、同じ内容でも “you” を増やすように編集する、といった話が出てきますが、日本語でも発想は同じで、「読み手が主役になる文」に寄せていくと、自然と寄り添う文章になります。

もちろん、代表者あいさつのように「私」を主語にしたほうが自然な場面もあります。けれど、サービス紹介やキャッチコピー、ブログの本文などでは、「あなたがどうなるか」「読む人にどんな変化が起きるか」を主語側に置く工夫が、効き目の出やすい第一歩になります。

私の経験では、資格を取って商売をされている方ほど、自分の経験ベースで書き始めることが多い印象があります。伝えたい内容が強いほど、主語の位置を少しずらしてみると、読み手の理解が追いつきやすくなります。

2. 人工知能は「怖がらずに」、ただし真ん中で使う

人工知能は不安に感じる方も多いと思います。特に、Google 検索の March 2024 spam update(2024年3月) の話題などもあり、「人工知能に関わると良くないのでは」と心配する声も聞こえてきました。

私がよく意識しているのは、入り口から出口まで全部を人工知能に任せないことです。伝えたいことの核(入り口)と、最終的な整文・判断(出口)は人が持ち、中間の作業――構成案を複数出す、言い回しの候補を出す、読みやすさの観点で見直す――を手伝ってもらう、という使い方が現実的だと感じています。

また、日本語では自動化が難しく、トピックが抜けたり、言っていないことが足されてしまったりすることがあります。ChaSen や MeCab のような「日本語を単語に分ける仕組み(形態素解析)」の話題もありますが、体感としては、最後は必ず人が読み直して整える前提にしたほうが安心です。

参考として、公式情報はこちらです:Google Search Central Blog|March 2024 の更新と新しいスパムポリシー

3. 質問を入れて、読み手の思考を呼び戻す

セミナーでも、集中が切れてきたタイミングで「皆さんはどう思いますか?」と投げかけると、空気が戻ることがあります。文章でも同じで、途中で問いを挟むと、読み手はふと自分ごととして考え始めます。

ただし、入れすぎるとしつこく感じられやすいので、本文の中で1〜2回くらいがちょうどよいと思います。「ここまで読んで、あなたの状況だとどちらに近いでしょうか」といった、短い問いかけでも十分です。

もうひとつ大事なのが、自分に対する質問です。もしこの内容をセミナーで話したら「そこはどういう根拠ですか?」と聞かれないか、論理が飛んでいないか、矛盾していないかを、頭の中でもう一人の自分に問い直していくと、文章の穴が見つかりやすくなります。

4. ひとつの内容を、複数フォーマットに展開する

文章は文章、動画は動画と、ひとつの形で終わらせてしまうのはもったいないことがあります。人によって情報の受け取りやすさは違っていて、文章が読みやすい人もいれば、音声や動画のほうが入りやすい人もいます。

私の場合は、Podcast を起点に回すことが多いです。例えば次のように、同じ内容を形を変えて届けていきます。

  • Podcast を収録する
  • 文字起こしを作る
  • 必要に応じて、簡易的な動画(波形が動くタイプなど)にして配信する
  • 文字起こしを整えて、ブログ記事として再構成する
  • 一部を抜粋して、メールマガジンでも紹介する

「同じことを何度も言ってよいのだろうか」と心配になる方もいますが、届く範囲は媒体ごとに違います。私のところでもメールマガジンの開封率は40%前後を行き来しますが、メルマガで触れた内容をPodcastで改めて話しても、特に問題になることはありませんでした。

最近は “Repurpose(リパーパス:再利用・転用)” という言葉も一般的になってきました。海外製ツールは日本語が安定しないこともありますが、まずは「発信の回し方」を決めるところから始めると、継続もしやすくなります。

5. 出典とリンクを添えて、文章の芯を整える

主張が強いほど、読み手は「それは本当だろうか」と心のどこかで確認したくなります。そこで、出典や関連リンクを添えておくと、読み手の納得感が上がりやすくなります。

そしてこれは、書き手にとっても大事です。「リンクを貼る」と決めると、調べないまま書くことが減りますし、自分の理解が思い込みだったと気づけることもあります。内部リンクでも外部リンクでもよいので、要所に根拠を置ける文章に整えていくのがおすすめです。

なお、元記事には “invisible text(見えないテキスト)” の話も出てきます。テキストコンテンツを中心に考える場合でも、画像を使うなら代替テキスト(画像の説明文)を丁寧に入れると、読み手への配慮としても整いやすくなります。

まとめ

伝わりやすさを上げるために、今日お伝えした5つをもう一度まとめます。すべてを一度にやる必要はありませんが、最初の一歩としては「主語をずらす」が取り組みやすいと思います。

  • 主語を「私」から「あなた」へ寄せる
  • 人工知能は入り口と出口を人が持ち、真ん中で支援に使う
  • 質問を1〜2回入れて、読み手の思考を促す
  • 複数フォーマットに展開して、届く機会を増やす
  • 出典とリンクを添えて、文章の芯を整える

文章の見直しは、時間をかければいくらでもできますが、まずは「読み手の側に主語を置く」だけでも変化が出やすいです。手元の文章を一つ選んで、主語の置き方から静かに整えてみてください。

関連リンク

よくある質問(FAQ)

文章が「分かりづらい」と言われたとき、最初に見直すならどこですか?
最初は、主語の置き方を確認するのがおすすめです。「私が」「私の」が続いていないかを見て、読み手が主役になる形に少し寄せるだけでも、読みやすさが変わりやすいです。
人工知能は、どこまで使ってよいのでしょうか?
伝えたいことの核と最終チェックは人が持ち、構成案や言い回しの候補づくりなど中間作業を支援してもらう使い方が向いています。日本語は意図しない省略や付け足しが起きることもあるので、最後は必ず読み直す前提にしておくと安心です。
文章に質問を入れるとき、どれくらいが適量ですか?
入れすぎるとしつこく感じられやすいので、本文の中で1〜2回くらいが目安です。短い問いでも、読み手が自分ごととして考えるきっかけになります。
同じ内容を複数の媒体で出すのは、くどくなりませんか?
媒体ごとに見ている人が違うので、基本的には問題になりにくいです。同じ内容でも「音声」「文章」「メール」など形を変えることで、届く機会が増えます。
出典やリンクは、どのくらい付ければよいですか?
重要な主張や、誤解が起きやすい部分ほど、出典や関連リンクを添えるのがおすすめです。リンクを貼ると決めることで調査の質も上がり、文章の筋道も整いやすくなります。

続きはPodcastでお聞き下さい。

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