ホーム » podcasts » Webデザイン » 第554回:放置されるWordPress運用に潜むリスクと対策、代替案としてのWixという選択肢

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内容について

WordPressのコストメリットに惹かれて導入したものの、その後のメンテナンスに不安を感じていませんか。この放送では、専門家の視点からWordPress運用のリスクと、安全に活用するためのポイントを解説します。また、代替案としてWixなどのサービスもご紹介。自社に最適なウェブサイトのあり方を考えるきっかけを提供します。

「自社のサイト、本当に大丈夫?」と不安に思った方は、ぜひ最後までご視聴ください。

Podcast内で参照した記事
https://www.wordfence.com/blog/2025/03/wordfence-intelligence-weekly-wordpress-vulnerability-report-march-10-2025-to-march-16-2025/

WordPressサイト運用に関するよくあるご質問

Q1. WordPressはなぜ定期的なメンテナンスが必要なのですか?

WordPress本体や、機能を追加する「プラグイン」には、セキュリティ上の弱点(脆弱性)が発見されることがあるためです。多い時には週に100件以上の脆弱性が報告されることもあり、これらを放置すると不正アクセスの原因となります。そのため、常に最新の状態に保つメンテナンスが不可欠です。

Q2. WordPressのメンテナンスをしないと、具体的にどんな危険がありますか?

ウェブサイトが改ざんされたり、閲覧した方にウイルスを感染させたりする可能性があります。また、データベースに不正アクセスされ、顧客情報や個人情報が漏洩する危険性もあります。一度トラブルが起きると、復旧に多大なコストと時間がかかるだけでなく、会社の信用を大きく損なうことになりかねません。

Q3. WordPressのメンテナンスにはどれくらいの費用がかかりますか?

自社で対応する場合は人件費のみですが、外部に依頼する場合、月々のメンテナンス契約で数万円程度の費用がかかることが一般的です。これに加え、数年に一度、サーバーで使われるプログラム(PHP)の更新作業が必要になる場合があり、その際は10万円以上の費用が発生する可能性も考慮しておく必要があります。

Q4. 自分でメンテナンスをするのが難しい場合、どうすれば良いですか?

信頼できる制作会社やコンサルタントにメンテナンスを依頼することをお勧めします。費用はかかりますが、セキュリティリスクを専門家に管理してもらうことで、自社は本来の事業に集中できます。サイト制作と合わせてメンテナンスプランを提供しているパートナーを探すと良いでしょう。

Q5. WordPress以外に、専門知識がなくても管理しやすいサイト作成方法はありますか?

はい、Wixのような月額制のウェブサイト作成サービスが選択肢になります。これらのサービスは、サーバー管理やセキュリティ対策を提供者側で行ってくれるため、利用者は専門知識を必要とせず、コンテンツの更新に集中できます。WordPressほどの自由度はありませんが、管理の手間や不安を大幅に軽減できるメリットがあります。

トピックス

    1. WordPressは本当に無料?
    2. WordPressのセキュリティリスクとは?
    3. メンテナンスを怠るとどうなる?
    4. WordPressのメンテナンス費用は?
    5. 代替手段を選ぶべき企業とは?
    6. 結局、どちらを選ぶべき?

#Wordpress  #Webサイト運用  #セキュリティ対策  #Wix  #Webマーケティング

はじめに:WordPressサイト運用の現実

多くの企業のホームページで利用されているWordPress。自社で手軽に更新できる点や、豊富な機能、コストを抑えられるといったメリットから、非常に魅力的なツールです。私も制作の現場で半数以上の案件でWordPressを利用しています。

ブログから大規模サイトまで作れる CMS – WordPress.org 日本語
https://ja.wordpress.org/

しかし、その手軽さや便利さの一方で、見過ごされがちなのが「メンテナンスの重要性」です。

今回は、WordPressサイトの運用に潜むリスク、その対策と必要なコスト、そしてWordPressが難しいと感じる場合の代替案について、専門的な視点からお話しします。

漠然と「自社のホームページは大丈夫だろうか」と感じている経営者やウェブ担当者の方に、ぜひ知っていただきたい内容です。

WordPressに潜むセキュリティリスクの実態

WordPressのセキュリティについて、漠然とした不安を抱えている方も多いかもしれません。では、実際にどのくらいの危険性があるのでしょうか。

毎週のように報告される脆弱性

例えば、セキュリティ対策ツールを提供しているWordfence社のレポートによると、ある1週間(3月10日〜16日)だけで131件もの脆弱性が報告されています。脆弱性とは、ソフトウェアの設計上のミスなどから生じるセキュリティ上の弱点のことです。

さらに深刻なのは、報告された131件のうち、すぐに対策(パッチの適用)がされたのは約50件にとどまるという点です。つまり、毎日プラグインを最新版に更新していたとしても、一定のリスクは常に存在するのが現実です。この131件の中でも、情報漏洩やサイト乗っ取りに繋がりかねない「重大」「重要度が高い」と判断された脆弱性は、全体の約4分の1を占めていました。

脆弱性が引き起こす具体的な脅威

メンテナンスを怠ったサイトでは、主に以下のような問題が発生する可能性があります。

  • クロスサイトスクリプティング(XSS): 問い合わせフォームやコメント欄に悪意のあるプログラムを仕掛けられ、サイト訪問者が有害なサイトへ誘導されたり、個人情報を盗まれたりします。
  • SQLインジェクション: データベースを不正に操作され、顧客情報などの機密データが抜き取られてしまいます。情報漏洩事件でよく聞かれる手口です。
  • 権限の不正掌握: 管理者権限を乗っ取られ、サイトを改ざんされたり、訪問者を攻撃するための踏み台にされたりします。
  • 非公開情報の閲覧: 本来は権限のある人しか見られないはずの社内情報や顧客データが、外部から閲覧可能な状態になってしまいます。

重要なのは、これらの被害は自社だけでなく、サイトを訪れたお客様や潜在的なお客様にまで及ぶ可能性があるということです。これは時々起こる珍しい事故ではなく、対策を怠ればいつでも起こりうる、身近なリスクなのです。

WordPressサイトの運用に必要なコスト

WordPressを選ぶ理由の一つにコストメリットがありますが、制作費以外にも運用コストがかかることを想定しておく必要があります。

目に見えるコストと、見えないコスト

ウェブサイトの運用には、以下のような費用が発生します。

  1. レンタルサーバー代: サイトの規模によりますが、月々1,500円から5,000円程度が一般的です。
  2. メンテナンス費用: 自社で対応できない場合、外部パートナーに依頼することになります。内容によりますが、月々数万円の費用がかかるケースが多いです。
  3. 不定期な技術対応費: WordPressを動かすためのサーバー側のプログラム(PHPなど)は、数年に一度、大きな更新が必要です。この更新作業と動作確認には、10万円以上の費用が発生する可能性があります。

「安く作れると聞いたのに、意外と費用がかかる」と感じるかもしれませんが、これらのコストを把握した上で運用計画を立てることが重要です。

とはいえ、都度制作会社に依頼して数万円を払うのに比べ、自社で迅速にページ追加や文言修正ができる体制を整えることの価値は計り知れません。情報発信のスピードが事業の成果に直結する現代において、CMSを導入し、自社でサイトをコントロールできる体制は必須と言えます。

メンテナンス体制をどう構築するか

では、具体的にどのようにメンテナンス体制を整えれば良いのでしょうか。選択肢は大きく2つです。

選択肢1:自社で責任を持って管理する

自社で対応する場合、最も重要なのは「自分たちのサイトは自分たちで守る」という意識を持つことです。WordPressはオープンソースであり、利用は自己責任が原則です。日々のアップデートはもちろん、導入するプラグインが信頼できるか、長期間更新が止まっていないかなどを吟味する必要があります。

選択肢2:外部パートナーに依頼する

専門知識やリソースに不安がある場合は、費用を払って外部の専門家に依頼することをお勧めします。これにより、セキュリティリスクを専門家に任せ、自社は本来の事業に集中できます。ただし、メンテナンスは責任範囲が広いため、サイト制作とセットで保守プランを提供しているような、信頼できるパートナーを見つけることが大切です。

WordPressが難しい場合の代替案:Wixという選択肢

「メンテナンスの必要性は分かったが、自社での対応も外部委託のコストも難しい」という場合、WordPressに固執する必要はありません。そのような企業にとって、現在有力な選択肢となるのが「Wix」のようなウェブサイト作成サービスです。

Wixのメリット

  • 管理の手間が不要: 月額料金を支払うことで、サーバー管理やセキュリティアップデートは全てサービス提供側が行ってくれます。利用者は脆弱性を気にする必要がありません。
  • 直感的な操作性: 見たまま編集できるビジュアルエディタで、専門知識がなくてもページの作成や更新が比較的容易です。
  • 充実したサポート: 有料プランでは電話サポートも受けられるため、操作に困ったときも安心です。これは自己責任が原則のWordPressにはない大きな利点です。

もちろん、デザインの自由度や拡張性ではWordPressに劣る面もありますが、セキュリティ面の不安を解消し、コンテンツ更新に集中したい企業にとっては非常に良い選択肢です。

無料ホームページ作成 | ホームページの作り方 | Wix.com
https://ja.wix.com/

まとめ:自社に最適なウェブサイトの運用方法を見つけるために

今回の話をまとめます。

  • WordPressは非常に優れたツールですが、その利用には「自己責任でのメンテナンス」が伴います。セキュリティリスクを正しく理解し、日々更新する意識が不可欠です。
  • メンテナンスを自社で行うのが難しい場合は、信頼できる外部パートナーに依頼することを検討しましょう。その分のコストは、事業の安全を守るための投資と捉えるべきです。
  • もしWordPressの管理が負担に感じるなら、Wixのようなサービスを利用するのも賢明な判断です。重要なのは「自社でウェブサイトをコントロールできる体制」を築くことです。

まず、ご自身の会社のサイトが現在どのような状態にあるか、確認することから始めてみてください。もし不安に感じることがあれば、問題が起きる前に専門家に相談することをお勧めします。

続きはPodcastをご覧下さい。

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