第109回:[後編]2017年版中小企業白書・小規模事業白書をウェブの観点で読む

ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。

このPodcast/書き起こしで得られること(要点)

  • 中小企業の生産性を考える時に、単純な効率化や働き方の問題へ寄せすぎない考え方・方向性が分かる。
  • 生産性のボトルネックは、多くの場合、人の働きぶりより先に、売れる商品や売れる仕組みの不足にあると整理できる。
  • 販路開拓や補助金活用も、その場限りの集客ではなく、将来に残る営業資産づくりとして考えるべきだと理解できる。

生産性をどう読み違えないか

後編で私が取り上げているのは、生産性です。生産性という言葉は、つい「もっときびきび働こう」「無駄をなくそう」という方向に流れがちですが、この回で強調されているのは、そこだけ見ても本質は外しやすいということです。生産性とは、一人ひとりがどれだけ価値や利益を生み出せるかという話であり、単に忙しく見えるかどうかではありません。

忙しさと成果は別物

同じ人数でより大きな売上や付加価値を生めれば、生産性は上がります。逆に言えば、働くスピードだけを上げても、売上が増えなければ会社全体の生産性は上がりません。ここを取り違えると、現場へ負荷だけをかけて、肝心の経営は楽にならないという状態に入りやすくなります。

ボトルネックは働き方の前に売れる状態

この回で分かりやすいのが、行列のたとえです。目の前にさばくべき行列があるなら、処理を早くすることは売上に直結します。けれども、そもそも行列がないのに、さばく人だけ速くしても売上は増えません。多くの中小企業で起きているのは、まさにこちら側です。

売れる商品と仕組みの不足

どんなに人を頑張らせても、商品が差別化されていない、時代に合っていない、知られていない、信頼されていない、あるいは売り方が非効率なままでは、会社の生産性は上がりません。私は、多くの企業で本当の問題はここにあると見ています。つまり、生産性を上げる話は、現場の気合い論ではなく、商品と販売の構造を見直す話として捉えるべきだということです。

販路開拓の解釈を変える

この考え方・方向性は、補助金や販路開拓の取り組みにもそのままつながります。販路開拓という言葉だけを受け取ると、今までより広いエリアにチラシをまく、回数を増やす、露出を増やす、といった発想に寄りやすいものです。しかしそれでは、一時的な反応が取れても、売上が継続しなければまた元に戻ってしまうんですよね。

その場限りで終わらない投資

私が勧めているのは、もっと効率よく売れる仕組みを作るために補助金を使うことです。たとえば営業プロセスを見直す、既存客を育てる仕組みを強くする、必要なツールや商材を整える。そうしたものは、一回の販促で終わらず、あとに残る営業資産になります。だからこそ、販路開拓は「広くばらまくこと」ではなく、「生産性が上がる形で売ること」と読み替える必要があります。

経営を楽にする視点へ戻す

この回の根っこにあるのは、会社経営を楽にするには、一人当たりが生み出す利益を伸ばさなければならないという視点です。人を増やして売上が増えても、余裕が残らなければ苦しさは変わりません。だから、生産性の議論は、目の前の作業効率よりも先に、自社の商品が本当に売れる状態か、売り方が積み上がる設計になっているかを見直すところから始まります。

支援側こそこの観点を持つ

私は、細かな数字は事業者が全部追わなくてもよいが、支援する側は理解しておいたほうがよいとも話しています。生産性という言葉の意味を取り違えずに会話できれば、経営者に対しても、単なる集客提案ではなく、会社の体力をどう作るかという話がしやすくなるからです。

まとめ:生産性向上は売れる構造づくりから

この回で押さえるべきなのは、生産性を上げるとは、働く人を急がせることではなく、売れる商品と効率よく売れる仕組みを整えることだという点です。販路開拓や補助金も、その場の延命策として使うのではなく、将来に残る営業資産を作るために使う。その積み重ねが、最終的に会社の余裕と持続性につながっていきます。

配信スタンド

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