[NEWS/22/09/28] Webコンテンツ作成が進まないときの対処法:社内の協力不足と依頼過多

ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。今回は、Webコンテンツを作りたいのに社内の協力が得られない、あるいは依頼が多すぎて本来の仕事が進まない、というお悩みについてお伝えします。

コンテンツは、今やWebマーケティングに欠かせない存在です。実店舗に来たお客さんには、接客をしたり資料を渡したりしますよね。ホームページにまともなコンテンツがない状態は、お店に入っても誰も何も話さず、説明を聞こうとしても人がいない、壁にパンフレットが貼ってあるだけ、というようなものです。

人々が欲しがっている情報を先に出して、分かりやすくホームページの中に置いておく。ただ、現場の声を聞いていると、そのコンテンツがなかなかうまくいかない、というお話が多いんですね。

コンテンツを作れない原因は、協力不足か依頼過多か

うまくいかないパターンは、大きく二つあります。一つは、作りたいのに周りがネタを出してくれない、協力してくれない、時間を取ってくれないというもの。もう一つは、あちこちからいろいろなことを依頼されて、本来やりたいことができないというものです。

企業規模が小さいと前者が多く、規模が大きかったり部署がいろいろあったりすると、後者が増えるような印象があります。

究極的には、コンテンツを作り出すチームを、周りがどう扱えばいいのか。そこを上の人が周知徹底していないことが原因だと思います。中小企業では、コンテンツを作るチームというより、「ホームページを管理するチーム」とくくられているケースが多いですよね。

ただ、そう言って現場が変わるなら苦労しない、という方も多いと思います。社内の協力が得られない場合と、依頼に追われている場合とで、今から何を変えられるかを、私の経験からお伝えします。

協力が得られないときは、社内で影響力のある人を探す

周りが手伝ってくれないパターンでは、本当に苦労している方が多いです。

例えば、営業さんが普段使っている資料を集めて、その中から掲載できる内容をピックアップしたい。難しいお願いではなくても、「そういう資料はない」「きれいなものはないから、ほかの人に聞いて」と言われてしまう。カスタマーサポートやアフターフォローの部隊に聞いても、「個人情報もあるから、上を通してくれないと出せない」と、なかなか進まないことがあります。

結局、情報が集まらず推測で書くしかなくなったり、コンテンツ自体を出せなかったりするんですね。

事例のインタビューをしたくて、「よいお客さんはいませんか」と聞いても、誰も紹介してくれない。お客さんとつながっているのは営業さんやアフターサポートの方ですから、その力を借りたいですし、事例なら担当者と一緒にインタビューするのが一番いい。それでも協力してもらえないケースは、よくあります。

ここは、社内で影響力のある人、いわば社内のインフルエンサーを巻き込まないと難しいです。もし、そういう立場の方がチームに参加しながら動いていないのだとしたら、加わっていただくだけで全然変わってきます。

苦労している担当者の立場なら、自分たちの仕事を支援してくれる人がいないか、探すことが第一歩です。できるだけ影響力のある人がよいと思います。営業やカスタマーサポートと個別に関係を作っていくより、はるかに早く物事が動くのではないでしょうか。

協力する人の負担と、その先に返せるものを伝える

ここで心配になるのが、上から話を下ろしたら、それまで渋っていた営業さんとの関係が悪くなるのではないか、ということですよね。

これに関しては、悪くなることもあるでしょうし、覚悟するしかないと思います。上から言われて仕事が増えれば、それは嫌ですよね。それでもリードを増やしたり、営業さんに回す案件の質を少しでもよくしたり、負担を減らしたりしなければいけません。営業さんには案件で返す、という気持ちでやるしかないと思うんです。

そのときに生じる圧力を、できるだけ減らしてくれるような社内の影響者を探す。そういう意味でも、巻き込む相手が大切になります。

皆さんも、誰かに負担をかけたくてお願いしているわけではないでしょう。ただ、「誰が言ったか」が重視される組織では、担当者からどう説明しても伝わりにくいことがあります。

かといって、上の人ならうまく伝えてくれるかというと、それは別の話です。何をどう伝えるかは、皆さんが組み立てる必要があります。

例えば、営業さんに「最近、お客さんからどんな質問をされますか」とアンケートを取りたいとします。「ホームページに載せたいから教えてください」だけではなく、できるだけ確度の高い案件を営業さんへ持っていきたい、質問への対応や誤解を解く手間を減らしたい、そのためにホームページをこうしたい、と伝えるんです。

お客さんのためにもなり、協力する人の負担を減らすことにもつながるから、少し手間でも手伝ってほしい。そういう伝え方をしてもらえる社内の影響者を探すのが、一番効くのではないかと思います。

制作やリニューアルの段階から、支援してくれる人に加わってもらう

理想的には、ホームページを作る段階やリニューアルする段階で、そういう人を巻き込んで、プロセスを一緒に知っておいてもらう方がいいんですね。

うちで作る場合は、なぜそれを作るのか、理想的にはどういうものが必要なのかをご説明します。それをあらかじめ聞いていただくだけでも、「そういうことなんだ。これは手伝わなきゃいけないな」と動いてくださる方がいます。なので、会議だけでも加わってもらえないかと、お願いするようにしています。

そもそもホームページは、一つのチーム、ましてや一人に任せておくものではないですよね。会社としてかなり生命線ですから、本来はきちんとチームを組む必要があります。

それが難しい場合には、個別にお願いして回るより、周りを動かせる人にまず動いてもらい、伝え方は担当者がフォローする。そんな進め方を取っていただくのがよいと思います。

依頼が多すぎるときは、チームの優先順位を示す

もう一つ、こちらも結構あるのが、ホームページを作り直して、自分たちでも更新できるようになった後の話です。うちでもWordPressなど、皆さんができるだけ自立できる仕組みを入れることを大前提にしています。うまくいくと、本当に自分たちでページを作ったり修正したりできるようになります。

そうすると、「新製品を作ったから情報を載せて」「キャンペーンのページを一枚作って」「Webセミナーの専用サイトを作って」「お客さんに聞かれるから、これをどこかにアップして」と、いろいろな依頼が一気に来ることがあります。

周りが動いてくれない方から見ると、大事に思われていて幸せだな、と感じるかもしれません。でも、もともとコンテンツを作る計画があったのに、そのためのリソースが周りにどんどん使われてしまうんですね。

こういう状態を「社内顧客に食われる」とよく言います。ほかのチームをお客さんのように扱い、そのオーダーをこなすだけで一か月が終わっていく。これもありがちです。

まず、自分たちが一番大事にしていることは何かを、きちんと示さなければいけません。コンテンツを作るのは、反応を取りたいからですし、会社もそれを期待しているわけですよね。

外部の潜在顧客を見込み客にしていくために存在しているチームだと伝え、そのために計画した仕事を最優先にする。その前提で、私たちはこういうことをやっていきます、と知ってもらう必要があります。

もちろん、周りにお世話になっている部分もありますから、お手伝いはしたい。そのため、空いているリソースで順番に対応するので、依頼はここにためておいてください、というように優先順位を示すんです。

ただ、これも支持してくれる人がいないと、「そんなことを言わずに、うちの仕事をやってくれ」と言われて抗えないことがあります。やらなければ協力してくれなくなる人も、実際にいます。会社としてその姿勢を支持してくれる、社内で影響力のある人を巻き込んでおくことが、一番の薬ではないかと思います。

積み上がった作業を可視化し、対応できる範囲を決める

社内の支援を得ることが難しい場合は、やっている作業や積み上がった依頼を、とことん可視化してください。「これだけのものに埋もれています」と示して、人を増やす、外注する、予算を増やしてもらう。そういうことをやっていくしかないと思います。

私自身、昔からお客さんのところでこういうケースに接していますが、本来の仕事が全然進まないんですよね。依頼されて作るコンテンツは、社内の伝えたいことがベースになりがちで、お客さんにそのまま響くとは限りません。単発のイベントページだと再利用も難しいものが多く、作り続けても成果につながらないことがあります。

自分たちの優先順位と状況を示したうえで、例えば「時間の七割は、自分たちが計画して承認を受けた内容に使います。残り三割で皆さんの依頼に対応します。順番は皆さんの方で相談してください」と伝える。

さらに対応を増やしたいのであれば、「会社として、もう少しリソースやコストを割いていただければ対応できます」とお伝えする。作業量を見えるようにして、計画した仕事と社内依頼に使う時間を明確にすることを、徹底していくしかないのではないかと思います。

Webの仕事でも、社内の関係を少しずつ動かしていく

コンテンツを出し続けられない二つのパターンについてお伝えしましたが、魔法の杖や銀の弾丸がないのと同じで、社内の人間関係やパワーバランスに、コツコツ取り組んでいくしかありません。

Webだからといって、何か特別な方法があるわけではないんです。やることは普通のマーケティングと変わらないですよね。

そう考えると、Webコンサルタントもマーケティング全体のコンサルティングをしなければいけない。そのために勉強することが山盛りで、一日の時間が足りないな、と私自身もちょっと焦りを覚えます。コロナの頃からずっと、このままだとまずいなと感じています。

関連コンテンツ

社内の協力が得られたら、毎回お願いしてネタを集める負担も減らしたいところです。営業日報に質問の記録を組み込む方法では、日々の仕事から材料を集める実例をお伝えしています。

制作の段階から目的を共有することについては、第146回:サイトの目的と育て方を社内に残すも参考にしてください。工程ごとの役割分担は、コンテンツ作成・活用入門の制作フローで整理しています。

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