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ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。今回は「Webマーケティングを行う際の最初のステップは何ですか」「必要なツールは何ですか」という、よくいただく質問についてお話しします。
Webに、何か特別な集客の方法があるのではないか。特にSEOやSNSは、一見お金を使わないように見えるので、そんな印象を持たれることがあります。でも、どの会社にも同じ「最初の一手」があるわけではありません。
まず知るべきなのは、自分たちのお客さんがどう情報を得て、どう意思決定しているかです。
お客さんは、Webとリアルを分けて行動していない
皆さんが他のサービスを使うとき、「今からWebを使うぞ」「今からWebを使わないぞ」と、意識しているでしょうか。多分、そうではないと思うんですね。
情報はここで探す、詳しく調べるならここ、人はこうやって見つける。そうした普段の習慣の中に、いろいろな手段が自然に入っている。それは、お客さんも同じです。
年代や趣味、業界によって傾向は違います。ただ、スマートフォンから簡単に情報を得られる中で、最初からWebだけを切り離して考えるのは、お客さんの行動に合いにくいと思います。
分けるとすれば、こちらはデジタルの手法、こちらは従来のアナログの手法というぐらいです。アナログのものでもデータを取り、効果を測れるものがありますから、境目も狭まっています。
「最初に何をするか」は、取りたいお客さんがどこで情報を得て、どんなタイミングで比較したり行動したりするのかを、実際に調べるところから考えていただきたいんです。
順番に購入へ進むはず、と思い込まない
こういう話をすると、カスタマージャーニーマップという言葉が浮かぶかもしれません。何に触れて、どう意思決定して購入に至るかを見える形にするものですね。ただ、私はこれを使うのも難しくなっていると感じています。
調べて、比較して、決める。そんな一直線の意思決定ばかりではないですよね。「もっといいものがあるのでは」「損をしたくない」と、いろいろ考える。でも、頭の中でいくつものことを処理し続けるのは難しいので、一度考えては置いておいたり、忘れたり、何かのきっかけでまた考えたりします。
Googleの「バタフライ・サーキット」「パルス消費」という考え方を、私はこの動きを理解するものとして紹介しています。考えたり、別のことへ移ったりしながら回り、何かのきっかけで「これが欲しかった」と購入へ進む。そういう動きです。
もちろん、高額なものや命に関わるものなら、優先順位を高くして真剣に考えるので、一直線に進むモデルもあると思います。ただ、一般的な買い物では、途中から始まったり、最初に戻ったりすることがあります。
自分の頭の中で作ったお客さんや購入の順番を、実際の姿だと思わないようにしていただきたいんです。ペルソナやジャーニーマップも、そのことを分かって使う必要があると思います。
自分たちにたどり着いた理由を、生の声で知る
段階的に進むはずという考えを、一度離れてみる。そして、お客さんは実際にどう意思決定して、皆さんのところへ来たのかを知る。商売を始めたばかりなら、他社の同じようなサービスにどうたどり着いているのかを知る。この一次情報を手に入れることが、最初のステップだと考えるのをお勧めします。
「こう考えているんだろう」と思い込まず、実際に聞いてみる。同じようなお客さんと普段接しているところと仲良くなって、話を聞く方法もあります。どんなことを考え、日々を過ごしているのかを知るんですね。
そこから、自分たちには何ができるかを、Webとリアルを限らず考える。その中で、「ここはWebでやるべきだ」「ここで知ってもらうにはWebを使う必要がある」と、やることが決まってきます。
皆さんが思いついた手段から始まるのではなく、動いてもらいたいお客さんがどう思っているかによって、最初にやることは変わるんです。
やり方が分からないところは、支援会社と一緒に学ぶ
やるべきことが見えても、「では、どうやって実現するのか」は、最初から思いつかないことが多いと思います。始めたばかりなら、使える方法の持ち合わせがほとんどないのは当然です。
そこで、代理店や制作会社、コンサルタントなど、「それならこういうやり方があります」と提案してくれるところを頼る。そのとき、依頼しながら、なぜその方法なのかを一緒に学び、自社にもノウハウをためるようにしてください。学ばせてくれないところと、一緒にやってはいけないと思います。
自分たちでできるところは、少しずつやっていく。また分からないことが出たり、Webの技術や環境が変わったりしたら、パートナーと一緒に取り組む。実施と学習を並行して、独り立ちに近づく形です。
その後、全部自社でやるのか、支援を受け続けるのかは、会社の文化や人によります。私も毎回、その会社でどうすれば動かせるかを考えているので、一律には言えません。
人材がいて社内の協力も得られるなら、自社8、支援会社2ぐらいで、自分たちを中心にする。難しい事情があるなら、自社3、支援会社7、あるいは半々ぐらいで学びながら進める。そんなふうに考えていただくといいと思います。
会社のことを聞かずに、手段を即答されたら立ち止まる
セミナーでも「最初に何をやればいいですか」と聞かれますが、やはり、こちらからも質問しないと分からないんですね。特に地域の商売は、出店している場所によって効果的な施策が変わります。
ですから、皆さんのことをほとんど知らないのに、「これをやればいい」と即答する相手には、気を付けた方がいいと思います。もちろん、その業界を非常によく知っていて、典型的な状況だと分かる場合は別です。
「効果的な戦略を立てたい」という気持ちも分かります。私も経営者なので、少ない労力で大きな成果を得たいです。ただ、効率のいい方法は、ある程度やって見通しがつき、使える方法が増えてから気づくものだと思っています。
結果となるものさえ得られればいい仕事なら、過程を考えなくてもいい場合があります。でも、人や集団が相手の営業、広報、マーケティングは、考えること自体が仕事ではないでしょうか。
ツールは、何を測り、何を改善するかから選ぶ
必要なツールについても、何をするかによって変わります。基本的なものとして、私はアクセス解析やSearch Console、行動を見るためのヒートマップなどを挙げています。例えば、Google AnalyticsやMicrosoft Clarityなどです。
そのほかにも、チャットボット、BI、SEO、広告、SNSの分析や投稿、コンテンツ作成を支えるものなど、山のようにあります。私もいろいろ使ってはやめる、ということをしています。
基本的なものの先は、やることを決めてから、改善を続けるために必要なツールを入れるという順番でいいと思います。意義が分からないまま入れたものは、そのまま誰も見なくなりがちです。
無料だからと、真剣に使わず置いておくだけでも意味はありません。サイトが重くなることもあります。逆に高額なものを最初に入れると、「せっかく払ったのだから」と、そのツールに行動を縛られることがあります。
「こういう情報が取れたらよくなるのでは」「こんなことを測れないか」という発想も、支援会社と実際に取り組む中で出てくるものです。最初から全部思いつくわけではないので、必要だと分かってから探せばいいと思います。
勧められた理由と、得られるものを質問する
制作会社や代理店、コンサルタントなどからツールを勧められたら、「なぜなのか」を、しつこいぐらい聞いていいと思います。
Webが苦手だと、質問するのが悪い気がしたり、説明してもらうことに引け目を感じたりするかもしれません。でも、質問して回答を得て、さらに質問するのは、学び方としても効率がいいんです。相手の意図を考える材料にもなります。
残念ながら、紹介契約の報酬があるから勧めるケースや、身の丈に合わないもの、今すぐ使わないものを契約させるケースもあります。
代わりの製品より何がいいのか、自分たちは今使えるのか、使えないなら支援側が何を出してくれるのかを、説明してもらってください。月々払う費用に対して、何が得られるのかということです。
結局、私たちも皆さんから情報をもらえなければ、効果的な施策は出しにくいんですね。現場に行けば分かることは増えますが、それだけで全部解決するわけではありません。
うちのお客様で、Web経由の売上や問い合わせを安定して得ている会社は、一緒に考え、取り組もうという姿勢のところが多いです。もちろん例外もありますが、Webに魔法があるとは考えず、一緒に進めていただければと思います。
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