第25回:事例を参考にする時の注意点とは?

ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。

このPodcast/書き起こしで得られること(要点)

  • 事例を参考にするときは、やり方だけではなく、なぜそれで成功したのかを読み取る必要がある。
  • まず見るべきは、自社とビジネスモデルやKPIが近いかどうかである。
  • 時期、比較条件、サンプル数、変数の有無を見ないと、事例は簡単に読み違える。
  • 良い数字の裏で悪化している指標や、効果の持続期間まで考えて初めて使える材料になる。

ノウハウだけを持ち帰らない

この回で最も強く言われているのは、事例からノウハウだけを持って帰ると失敗しやすいということです。どこかの会社が何かをやって成功したとしても、その結果は多くの条件に支えられています。表面だけを見て「うちも同じことをやればよい」と考えるのが危ない、という出発点です。

私がここで重視しているのは、ノウハウではなくノウホワイです。なぜその会社で、そのやり方が、そのタイミングで効いたのかを考え、そのうえで自社ならどう置き換えるかを考える必要があります。

まず前提条件をそろえて見る

事例を見るときの最初の確認ポイントとして挙がっているのが、自社とビジネスモデルやKPIが近いかどうかです。物販と二段階の営業モデルでは、同じ施策でも意味が変わります。成功の指標も、問い合わせ数を追っているのか、売上を追っているのかで評価は変わります。

完全に一致する必要はなくても、少なくとも似た条件かどうかは見なければなりません。ここがずれたままでは、参考にしたつもりでも、実は別競技の話を読んでいることになってしまうんですよね。

時期と比較条件を疑う

次に大事なのが、その事例がいつの話なのかです。記事が最近公開されていても、実際の施策は数年前のものかもしれません。特にWebのノウハウには賞味期限があり、当時は効いても今は通用しないことが普通にあります。

同時比較か、後からの比較か

比較データの考え方・方向性にも注意が必要です。二つの案を同時期にテストした結果なのか、時期をずらして比べた結果なのかで、信頼しやすさは変わります。季節要因や外部の出来事が混ざると、どれが本当の原因か分かりにくくなるからです。

この回では、できるだけ同時期のスプリットテストに近いものを選び、そうでない場合はノイズが入り得る前提で読むべきだと整理されています。

数字は母数と変数を見て読む

数字が出ている事例でも、サンプル数が小さすぎればあまり強く信じられません。10件や20件でよくなったと言われても、もっと数が増えたら結果が変わるかもしれないからです。小さなサイトが何をどう判断するかは別途工夫が要りますが、少なくとも母数の少なさには敏感であるべきだ、という話です。

さらに、その記事に書かれている施策以外に、実は別の要因が変わっていないかも見なければなりません。担当者が気づいていない変更や、別の導線改善、別のキャンペーンが重なっている可能性は十分あります。つまり、表に出ている施策だけが原因とは限らない、ということです。

良い数字の裏側まで見る

事例はどうしても良い数字を中心に語られます。しかし、ある指標が改善した裏で、別の指標が悪化していることがあります。たとえばクリック率が上がっても、コンバージョン率が大きく落ちていれば、全体としては悪化しているかもしれません。

続く効果か、短命な効果か

もう一つ見落としやすいのが、その改善がどれくらい持続するのかです。1か月だけ効く施策と、長く効き続ける施策では、同じ数字でも投資価値が変わります。Webサイト運用で本当に大変なのは、やった後の運用です。その施策を続けられるのか、効果が続くのかまで見ておかないと、使える事例にはなりません。

まとめ:事例は疑いながら使う

事例は非常に参考になりますが、そのまま移植できる答えではありません。見るべきなのは、方法の表面ではなく、その背景にある理由と条件です。ビジネスモデルやKPIの近さ、時期、比較条件、サンプル数、変数、裏で悪化する指標、効果の持続期間。こうした視点で一度立ち止まって読むと、事例は初めて自社に使える材料になります。

配信スタンド

■Podcast /Webinar への質問は

こちらのフォームへどうぞ。
https://forms.gle/Lvy4nVauyJ2SRhJM7

運営・進行

株式会社ラウンドナップ(ラウンドナップWebコンサルティング)

代表取締役・コンサルタント 中山陽平

Webサイト:https://roundup-inc.co.jp/

[無料週間メルマガ] Webコンサル通信 - 中小企業に活用に役立つヒント・トピックスをお届け
このホームページをフォローする
中小企業専門WEBマーケティング支援会社・ラウンドナップWebコンサルティング(Roundup Inc.)