第99回:Web広告を使うか迷ったら、費用と一緒に「待つ時間」を考える

中小企業を強くするWebマーケティングPodcast — ラウンドナップWebコンサルティング 中山陽平

ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。

広告を使うこと自体に、良い悪いはない

ホームページを使って新しいお客さんを獲得しようとすると、広告を使うかどうかで悩むことがあります。特に始めたばかりなら、あまり費用をかけたくないという気持ちは自然だと思います。

広告はあくまで手段です。使えば成功するわけでも、使わなければ失敗するわけでもありません。使う場合と使わない場合に、それぞれ何を得て、何を手放すのかを理解して選ぶことが大切です。

地域で小さなお店を始めるときにも、チラシやフリーペーパーなどで知ってもらう方法があります。一方、出費を抑えながら地道に活動して、少しずつ広げていく方法もあります。どちらが正解と一律には言えません。Webでも、考えるべきことは同じなんですね。

広告には、知ってもらうまでの時間を買う面がある

お金をかけずに情報を発信して、お客さんに見つけてもらえるようにする。そのためには、時間や手間がかかります。広告を使うと、その入口を増やすことができます。私は、広告にはお金で時間を買う面があると考えています。

動きの速い市場で、競合も積極的に動いているなら、知ってもらえるのを待っている間に、お客さんがほかの会社を選ぶかもしれません。本当は自社のサービスの方が合っていたとしても、存在を知られていなければ比較してもらえないんです。

支出を減らせたことだけでなく、その間に得られなかった機会がないかも考えてみてください。もちろん、待てば必ず損をするという意味ではありません。資金の都合もありますし、まず自分たちで学びながら進めたいという判断もあるでしょう。

大事なのは、「広告はお金がかかるから嫌だ」という感覚だけで決めないことです。時間をかける選択をするなら、その意味を分かったうえで選んでほしいと思います。

いくらでお客さんを獲得できればよいかを考える

広告費がただ減っていくお金に見えると、使いにくいですよね。でも、かけた費用に対してどんな成果があるか分かれば、投資として考えられるようになります。

例えば、広告に10万円使って20万円の売上になったとしても、それだけで良いとは決まりません。利益率によって判断は変わります。売上が広告費を上回った、というだけで安心せず、自分たちの商売として成り立つかを見る必要があります。

まず、一人のお客さんを獲得するために、どのくらいの費用までかけられるのかを考えてください。その目安があると、広告を試した結果も判断しやすくなります。

私は以前DTPの仕事をしていましたが、チラシなどでは効果の見え方が曖昧になることもありました。Web広告でも、何を成果として数えるかを考えておかないと、使った後に判断できなくなってしまいます。問い合わせや電話など、実際の成果をどう把握するかも含めて準備することが大切です。

小さく試して、想定と実際を比べる

最初から大きな金額を使う必要はありません。小さな予算で試して、想定した獲得費用と実際がどう違ったかを見てみます。費用が高すぎるなら、その理由を調べて改善する余地がないかを考えます。

広告から来てもらった後のホームページに問題があって、問い合わせにつながっていないのかもしれません。一度試して高かったから、広告は全部だめだと決める前に、どこでうまくいっていないのかを見てください。

測れる形で小さく試し、その結果から続けるか、改善するかを判断する。許容できる費用で成果が出ているなら、次の展開を考えられます。自分たちだけで難しいところは、専門家の力を借りてもよいと思います。

私自身も、自社で広告をたくさん使っているわけではありません。試した結果や事業の性質を踏まえてそうしています。皆さんにも必ず広告を使ってほしいということではなく、選べる手段として理解してほしいんですね。広告への苦手意識だけで可能性を閉じず、自社にとって意味があるかを確かめていただければと思います。

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