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ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。
このPodcast/書き起こしで得られること(要点)
- バタフライサーキットとパルス消費は、突然現れた新理論ではなく、選択肢が増えた時代の自然な買い方である。
- 人は情報が多すぎるため、探す、固める、忘れる、戻るを繰り返し、その途中で購入が起きる。
- だから小さな会社が慌てて新しい理論に飛びつく必要はない。
- 本当に大事なのは、商品のスペックではなく、その商品がどんな価値を生むかと、会社が何を目指しているかを伝えることである。
言葉だけが先に走りやすいテーマ
この回では、バタフライサーキットやパルス消費という言葉が広がる中で、それを必要以上に大きなパラダイム転換として受け止めなくていい、という整理がされています。新概念だ、無秩序だ、これまでの売り方は全部変わるのだ、といった煽り方が出やすいテーマだからこそ、いったん落ち着いて構造を見ることが大切です。
新しい理論というより選択肢の増加
私の見立てでは、急に人の意思決定が別物になったわけではありません。変わったのは、世の中にある情報と選択肢の量です。昔のように候補が少なく、情報源も限られていた時代なら、一直線のモデルでかなり説明できました。しかし今は、比較対象も代替案も無数にあります。その結果、一直線では収まらない動きが見えやすくなっただけです。
過大評価するとやることを誤る
ここを「まったく新しい購買モデル」と受け取ると、何か大掛かりなマーケティング改革が必要なように感じます。でも実際には、見るべきポイントはもっと地に足のついたところにあります。言葉の新しさに引っ張られるより、なぜお客さまが迷い続けるのかを考えた方が実際の現場的です。
人がぐるぐる回るのは自然なこと
では、なぜ探る、固める、また探る、という行き来が起きるのか。ここで出てくるのが、巨大なショッピングモールのたとえです。
情報が多すぎて一度に処理しきれない
昔の商店街なら、候補をざっと見て決めることができました。でも今は、広大なモールの中に放り込まれているようなものです。ある売り場を見て「これがよさそうだ」と思っても、別の場所に行けばまた違う候補が出てきます。そのうち前に見たものを忘れたり、別のカテゴリーが気になったりもします。インターネットはそれをさらに極端にした空間です。
忘れる、戻る、迷うを繰り返す
だから人は、探して、いったん決めかけて、また戻るという動きをします。これは無秩序なのではなく、選択肢が多すぎる時代にはむしろ自然な動きです。お客さまの頭の中では、ちゃんと筋が通っていても、外から見ると行ったり来たりに見えるだけなのです。
パルス消費も突然ではない
一見すると衝動買いに見える動きも、この文脈で見ると違ったものに見えてきます。
買うまでの下地は前からできている
何かを探している最中、人はずっと頭のどこかで候補を持ち続けています。表面上は忘れたように見えても、別の場所で似た価値に触れたり、たまたま条件がそろったりすると、一気に購入へ進みます。これがパルス消費と呼ばれる動きですが、本当にゼロからの衝動というより、迷い続けた先で後押しが入った結果と見た方が自然です。
カテゴリーをまたいで比較している
しかも今は、同じ商品カテゴリーの中だけで比較しているとは限りません。欲しいのは商品そのものではなく、その先で実現したい状態だからです。だから、見た目は別の市場にあるものまで含めて、頭の中では同時に候補になっています。この前提に立つと、「なぜあの商品ではなくこちらが選ばれたのか」も見えやすくなります。
押さえるべきポイントは一つだけ
この回の後半で強調されているのは、ここまでの整理を踏まえても、小さな会社がやるべきことは意外とシンプルだという点です。
スペックではなく価値を伝える
商品説明でやりがちなのは、素材、仕様、機能といったスペックを並べることです。でもお客さまが本当に知りたいのは、それで何が実現できるのかです。生活がどう変わるのか、仕事がどう楽になるのか、どんな悩みを減らせるのか。そこが伝わっていれば、たとえ別カテゴリーのものを探していた相手にも「これも答えになりそうだ」と届きます。
会社の考え方まで覚えてもらう
さらに重要なのが、商品単体ではなく、会社が何を目指しているのかを一緒に伝えることです。スペックは忘れられても、「この会社はこういう価値を届けようとしている」という印象は残りやすい。すると、後から別の悩みが出てきた時にも、「あの会社なら何かあるかもしれない」と思い出してもらえます。情報過多の時代に必要なのは、まさにこの思い出され方です。
まとめ:複雑に見える時代ほど、伝えるべきは価値
バタフライサーキットもパルス消費も、急に人間が別の生き物になったという話ではありません。情報と選択肢が増えすぎて、一直線で決まらなくなっただけです。だからこそ、小さな会社が慌てて新しい理論に振り回される必要はありません。大事なのは、商品そのもののスペックではなく、それがどんな価値を生み、会社として何を目指しているのかを伝えることです。そこが伝われば、お客さまがぐるぐる回る時代でも、ふとした瞬間につながれる可能性が高まります。
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