第263回:事業会社が、一括見積もりサイトを使うことで受ける「見えない損害」

ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。

このPodcast/書き起こしで得られること(要点)

  • 一括見積もりサイトは、受注側だけでなく、依頼側にも大きな見えない損を生みやすいと分かる。
  • 車や家電のようなモノと、ホームページ制作のような人が価値を作るサービスは、値引きの意味がまったく違うと整理できる。
  • 価格が下がると、提案、品質、将来の保守性、担当者の熱量まで含めて削られやすいと理解できる。
  • 必要になる前から候補を探し、絞った相手に正直に相談する方が、結果的に得られる価値は大きいと見えてくる。

モノと人のサービスは同じように比べられない

この回では、一括見積もりサイトを使うと何が問題なのかが、かなり踏み込んで語られています。ポイントは、安く買えたら得をしたと言えるのは、価値が固定されているモノに近いケースだということです。ホームページ制作のようなサービスは、その感覚をそのまま安易に水平展開すると危うくなります。

車や家電は安く買えば得になりやすい

たとえば、同じ車を300万円で買うか250万円で買うかなら、条件が同じであれば安く買えた方が得だと言いやすい。新品の家電も同じです。手に入るものが同じなら、差額ぶんはそのまま利益として考えやすいからです。

ホームページ制作は価格と価値が連動する

しかし、ホームページ制作や広告運用のように、人が動いて価値を生み出すサービスではそうはいきません。100万円で考えていた仕事を50万円で受ける会社が現れたとしても、100万円分の価値を半額で届けてくれるとは限らない。むしろ基本的には、50万円で受けたら50万円の枠内でやりくりするしかありません。

見えない損が生まれる仕組み

ここから先が、この回で最も伝えたい部分です。安くなることそれ自体が悪いのではなく、その裏側で何が削られるかが見えにくいことが問題だとされています。

安くなるほど裏側の品質が削られる

価格を下げると、将来触りやすい構成にする、あとで保守しやすくしておく、必要な提案まで含める、といった部分が削られやすくなります。写真やデザインの質、システムの作り方、対応速度も同じです。要望どおり形にはなるかもしれませんが、あとから効いてくる部分が安かろう悪かろうになりやすい。花束を極端に安くしたら、花の状態や作り手の手間が変わるのと似た構図です。

手数料が作業原資をさらに削る

しかも一括見積もりサイト経由だと、そこから手数料が差し引かれます。依頼側は50万円払ったつもりでも、実際に制作会社の手元に残るのはそれ以下です。この回では、そこを通ることで皆さんが得られるはずだった価値から、中間の会社の利益が抜かれていると表現されています。受注側がボランティアでその分を埋めることは現実的ではありません。

損を被るのは依頼側でもある

一括見積もりサイトの問題は、制作会社が苦しくなることだけではありません。むしろ依頼する側こそ、自分が損をしていることに気づきにくいという点が重要です。

価格だけで来た客だと熱量も下がりやすい

安くしてくれればいい、という入り方をされた案件に対して、人はどうしても熱量を持ちにくくなります。もちろん仕事として受けた以上きちんとやるべきですが、人がやる以上、信頼して適正価格で頼んでくれる相手と、価格だけで選んできた相手とでは、向き合い方に差が出やすいのは自然なことです。

直で相談した方が同額でも価値が高い

もし予算が50万円しかないとしても、その条件を正直に伝えて直で相談した方が、まだよい着地を作りやすくなります。その範囲で何ができるか、何を削るべきかを一緒に考えやすいからです。一括見積もりで値段だけを見て決めると、その対話が抜けやすく、依頼側は安くなった気分でも実際の価値は大きく目減りしていることがあります。

選び方の現実解

ではどうすればよいのか。この回では、便利なサービスに逃げる前にやるべきことがあると語られています。

必要になる前から候補を探す

本当に必要になる時まで何も調べず、直前で一括見積もりに頼るから苦しくなります。将来必要になりそうな分野なら、前もって情報収集しておく。地域が違えば競合しない会社同士で情報交換もできますし、紹介してもらえる人脈を作っておくことも、事業を進めるうえでは大切な準備です。

絞って、正直に相見積もりする

相見積もり自体を完全に否定しているわけではありません。ただ、定型文を一斉送信するようなやり方ではなく、候補を絞り、自社の要件を正直に伝えたうえで相談するべきだという話です。そのやり取りの反応自体も、相手を見極める材料になります。

まとめ:安さの裏で失う価値を先に見る

一括見積もりサイトは、手軽さと安さが前面に出るぶん、そこで削られる価値が見えにくくなります。モノのように価値が固定された買い物なら得になることもありますが、ホームページ制作のように人が価値を作るサービスでは、安くなったぶんだけ提案や品質や熱量が削られやすい。しかも手数料まで差し引かれるなら、依頼側が受ける損はさらに大きくなります。値段だけで選ぶ前に、誰と直で話し、どこまで一緒に考えてもらえるかを見る方が、最終的にはずっと得です。

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