第106回:マーケティング施策への集中力を持続させるために、仕事の準備と配分を変える

ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。

研修や実務のコンサルティングで、「一日の途中で集中力が途切れてしまう」「大事なときにやる気が出ない」というご相談をいただきます。自分のパフォーマンスを上げて、もっと貢献できるようになりたい。その考え方は、ぜひ持ち続けていただきたいと思います。

今回は、健全な状態で日々の仕事のパフォーマンスを上げたい場合に、私の経験上、役立っている考え方をお伝えします。激務で心身の調子を崩している場合は、そもそもその状態への対処が必要ですので、ここで扱う話とは分けてください。

集中力を常にマックスに保とうとしない

私もそうなのですが、自分が一番調子のいい状態を体験すると、その状態を常に保っておきたくなるんですね。ただ、実感としても、それを一日中維持するのは難しいのではないでしょうか。

自分のパフォーマンスは、常にマックスの値を出し続けられるものではない、と考えてみてください。これだけでも、少し肩の荷が下りると思います。

そのうえで、自分の一日にどういう波があるのかを把握します。乗ってくる時間帯や、乗ってくるきっかけがあるはずです。まず、それに気づくことですね。きっかけが分かっても、スイッチを押し続ければずっと集中できる、というわけではないと思います。

一日のうちには、集中できるときと、できないときがある。その前提で、それぞれのときにやる仕事を分けて用意しておくのが、私のお勧めする方法です。

調子が上がったら、すぐに取り掛かれる準備をする

集中力があると気づいたときに、すぐ着手できる仕事を確保しておきます。その日にやらなければいけないことについて、周りを整え、あとは手を動かすだけという状態にしておくんです。

調子がよくなってきたのに、その仕事の前に面倒な準備がいくつもあると、それをしている間に集中力が途切れることがあります。私の周りで、仕事が速いな、うまくやっているなと思う方は、準備が早いですね。

集中できる時間を準備で使い切らないよう、先に必要なものをそろえておきます。自分がそのゾーンに入ったら、すぐ取り掛かれるようにしておくことです。

私の場合は、アナログな方法ですが、その日にやるべきAランクの仕事を先にリストアップします。そして、必要な情報をまとめたブラウザのウィンドウを用意して、しまっておきます。あとはそれを開けば始められる状態です。

自分が乗ってきたと思ったら、ほかのタスクを途中で切り上げて、そちらに入ることもあります。その日に必ずやる仕事だからこそ、取り掛かるまでの引っ掛かりをなくしておくんですね。

集中力が低いときにできる仕事も取っておく

もう一つは、集中力が低いときにできる仕事を分けておくことです。やらなければいけない仕事の中には、極端に言えば音楽を聴きながらでもできるような単純作業もあると思います。

例えば、データをまとめる、何かのフォーマットを作るといった、定常的に発生する作業です。やる気が出ない状態でも、手を動かせば進められるものがありますよね。

「今の状態でも、これならできる」という仕事を、自分のために用意しておいてください。何もすることがない、何もできないという状況は、心理的にもつらいものです。

私はAランクの仕事とは別に、そんなにテンションが高くなくても進められるものを、ToDoリストに並べています。それを状態に合わせて交互に進めていく。ほとんど人との接点がない日もありますので、自分でこのように分けることは有効だと感じています。

気乗りしない仕事は、やり方や見るところを変えてみる

とはいえ、残っているのが気乗りしない仕事ばかり、という日もあります。そういうときは、やる気や創造性を引き出すために、あえていつもと違うやり方を取るのもありだと思います。

私は調査をして仮説を立てる仕事が多いので、手順やツールを使う順番を変えて、頭の中をシャッフルすることがあります。ただ、ツールそのものを変えると精度に影響することもあるので、そこは気をつけています。

やり方を変えにくい仕事なら、その中で「こうしたら楽しいのではないか」「この辺は実は興味深いのではないか」と探してみるんですね。

例えば、アンケートの回答を文字に起こす作業も、文字を打つだけでは飽きてしまいます。でも、回答した方の属性や、どんな製品を使っているかを見たり、その人の背景を考えたりすると、違った面が見えてきます。

少し時間が延びても、仕事の中に興味を持てるところを見つけることで、個人にも会社にも得られるものがあると私は考えています。単に機械のように、つまらないと思うことを続けるより、トータルのパフォーマンスやスキルアップにつながるのではないでしょうか。

もちろん、そういう単純作業を自動化できるなら、それがいいと思います。ただ、覚えることや、ほかの人の助けが必要で、すぐにはできないこともあります。まずは自分の中でできることから始めて、効果を感じてもらえればと思います。

私も以前、VBAやPHPで作業やレポートを自動化していました。「これができたら、自分の仕事がずいぶん楽になる。ほかのことができる」と考えると、結構楽しかったですね。自分の仕事を楽にするためなら頑張れる、ということもあります。

集中力に波があることを前提に、調子がいいときの仕事と、そうでないときの仕事を用意する。日々の仕事を、もう少し楽しく、創造的なものにしていくために試していただければと思います。

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