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他分野での気づきにもつながるのが勘違いホームページ本の優れた活用法

Web活用の基本古い情報箱

勘違いホームページ本というのは、私が2017年末に技術評論社から出した書籍です。

こちらの違う活用方法について、お勧めの方法をお伝えできればと思います。

Webに関する本という体裁ですが、様々な分野で応用が効くというご意見を頂いていて、うれしい限りです。

例えばAI分野の方がこの本について、「ホームページに関する本だけれどAIの外と中の取り組み方について参考になる」とツイートしているのを見つけたり…。

基本的にウェブの話になりますが、別の使い方もあるということを知っていただきたいというのが今回の趣旨です。

もう一つ、ホームページは自分には関係ないという他部署の方でも気づきを得られるということをお伝えできればと思います。

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大まかな書籍の内容

勘違いを無くせばあなたのホームページは上手く行く(技術評論社/中山陽平)特に他分野で役立つ内容になっているのが、本の前半部分です。一番力を入れて書いた基礎的な部分である第一章~第四章では、

  • 「そもそもホームページにどう取り組むべきか」
  • 「社内体制の作り方」
  • 「パートナー会社を選ぶ時の考え方」
  • 「ホームページ作成中に気をつけるべきこと」

について触れています。

全体の3分の1以上が、個別具体論ではなくそもそも論です。

ホームページの場合、ホームページ作成会社や当社のようなウェブコンサルで作るケース、また広告代理店の絡みで作るケースが多いと思います。あるいは、リアル系の販促会社、店舗関係のアドバイザーと契約している方もいらっしゃるでしょう。

また、自社でどういう商品を仕入れれば良いのか、店舗作りをどうするかということを自分たちでやっている方にとっても気づきがあると思います。

どういう考え方をすれば良いか、どの部分はアウトソーシングを考えるべきか、今の業者との付き合い方をこう変えたほうがいいとか、などが分かる内容になっています。

第一章:ホームページのビジネス活用に関する勘違い、で伝えたいこと

第一章の大きなタイトルは「ホームページのビジネス活用に関する勘違い」です。その中で大きく四つに分かれています。

  1. ネットは難しいから専門家に任せるべきか
  2. 成功事例をまねすればある程度の成果に繋がるはず?
  3. 良いものを作っていれば、情報社会の中で自然に見つけてもらえる
  4. 自社にしかないものを見つけることが、売れるためには必要

まずここだけでも、ホームページに限った話ではないと気づいてもらえるでしょうか。

例えば1です。中小企業・小規模事業者の方は、どうしても自分の得意分野以外ややりたくない部分について考えるのも嫌だから、取りあえず丸っと投げてしまえと考えてしまうことが多いと思います。

最終的にそういう選択をするということ自体は別に問題ではありません。

その分野についてある程度知った上で、これは自分がやることではないと判断してアウトソーシングする分には良いのです。

  • 小規模事業者であれば、もしかしたらクラウドソーシングや、昔の知人に頼むというケースもあるかもしれません。
  • 大きな会社であれば、ビジネスプロセス全体を外に出すという、いわゆるBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)を考えるかもしれません。

ただしそれをする前に必ず一度、自分たちでやるとどうなり、何が問題で、どれくらいのコストがかかるのかを考える必要があります。

考えた上で動くことの重要性

考えた結果、うちで内製化する必要がないから外に出そうというように、一度クッションを置いていただきたいのです。

そうしないと丸投げされるほうもつらいですし、

  • 投げるほうも機会損失が起こったり
  • 本来は中で抑えておかなければならない情報が取れなかったり
  • クレームに繋がりやすくなったり
  • 既存のお客様の動向に気づけず客離れの増加が起こったり

します。

例えば定期刊行物や請求書等定期的に発行するものを、どうせ毎回同じだからと外に丸投げしてしまうケースです。

でも、請求書であれば必ず人が見ますから、本当はそこが顧客と情報をやり取りする接点だったりするのです。

全部外に依頼しないほうが良いということはありませんか?

例えば

  • 「最近こういうことにお困りではないですか?」「こういう事例が増えています」というようなノウハウやニュースや同業の事例を入れてあげれば、そこで問い合わせが増えるかもしれません。
  • もしくは毎回アンケートを入れることによって、お客様の声を定期的に収集することができて、ホームページに掲載するコンテンツの幅が広がったりもするわけです。

アップセルやクロスセルに繋がることもありますし、事務的な仕事でも顧客のことを考えるホスピタリティがあることを印象付けられるチャンスでもあります。

一番良いのは、自分たちでやってしまうことです。

「お客様のことを考えたら、ここにはこのタイミングでこれを入れてこれをしてあげたらいいのでは?」

考えることができます

例えばストレスがたまりやすい口座振替うんぬんが絡むのであれば、事前に詳細なヘルプを作ってあげることで、お互いのストレス要因を排除することができるかもしれません。

あるいは、毎回請求書払いだったものを口座振替に変更することで客離れ防止に繋げることもできます。

丸投げしてしまうと、気づくチャンスまで投げ捨ててしまう

このように、いろいろなアイデアや、やれることが見つかってきます。

しかし、面倒なことを何も考えずに外に丸投げすると、もちろん考える必要がなくなるというメリットはあると言えばありますが、それと引き換えに大事ないろいろなものを失ってしまうわけなのです。

このような内容が「1:ネットは難しいから専門家に任せるべきか」の裏に入っています。

「ネットは分からないからよろしく」と丸投げすることは、自社のお客様に真摯に向き合うことを放棄してしまうことなので、なかなかうまくいきません。

もちろん投げられたほうも少ない情報ではどうしようもないので、予算内でそれっぽいものを作って終わりになり、良い反応が取れなくなります。

その業界の一般的なメソッドだけで作ってしまって、皆さんの良いところや、既存客からの情報が反映されないということになります。

このように、広げて考えることができる章になっています。ですから、外といろいろな関わりのある分野の方であれば、読んでいただけると良いのではないかと思います。

第二章:成功事例をまねすればある程度の成果に繋がるはず?で伝えたいこと

こちらの勘違いポイントも同じです。この章で書いているのはこんな話です。

いろいろな営業さんが来ると思いますが、「この会社ではこうやってこんな成果が挙がりました」「同業他社の同規模でも成功事例があります」などと言われますよね。

それならうちも同じようにやってもらえれば…と考えてやってみたが、実際にはうまくいかなかったということはよくあるでしょう。

なぜ成功事例を真似してもうまく行かないのか?

特に中小企業・小規模事業者の場合、属人的な部分や内部的な暗黙知・ノウハウ、仕組み化されていない部分が多いです。

なので、同じような業種の同規模の会社が成功したからといって、同様にやって同じく成功する確率はあまり高くはありません

ホームページに限らずどのようなツールでも、成功事例だけを見てまねをしては失敗する可能性が高くなってしまいます。

この章では事例の見方も含めて書いてあります。

また、今は口コミも昔ほどの信頼性がなくなっています。

ステマ的なものがあったり、意図せずともそういうことを引き出してしまっている事例もたくさんあったりして、マーケティングの悪い部分が出てしまっています。

キラーコンテンツなのは変わりはありませんからね。

1つ成功があったらその裏では100失敗している

成功事例、特にメディアに出てきているようなものは、1つ成功があったらその裏では100失敗しているケースが有ると考えたほうが良いのです。

よく生存バイアスと呼ばれます。

実は1%の成功者だけを取り上げているだけというケースはよくあります。メディアとしては、そのほうが少なくともそのサービスを提供している企業には都合が良いので、取り上げる意義があるのです。

第三章:良いものを作っていれば、情報社会の中で自然に見つけてもらえる、で伝えたいこと

こちらは販売・ブランディングの話です。

「自分たちの存在が地元にあまり知られていない」

「良い商品を作っていてお客様は喜んでくれているのに、全然名前が売れない」

ということで誰しも一度は悩むものです。

今の時代、誰に何をどう魅せるか、というブランディング的な考え方を持ち、こちらから積極的に露出する必要があります。

今は情報があふれているからです。

一時期流行った「インフォメーションデトックス」いう言葉がありますが、放っておいて見つけてもらおうなんて、期待してもどうしようもありません。

ネット上で有名になって良いことはあまりないので、余計な人には知らせないということは大事です。

お客様に対して有名であれば良いのです。

もちろんネットユーザーに使ってもらうサービスなら、ネット上で知ってもらうことは大事です。当社のサービスなんかも、意図的にあまり露出しないかたちでずっとやってきています。

第四章:自社にしかないものを見つけることが、売れるためには必要、で伝えたいこと

こちらも販促の話です。お客様に対する意識をしっかりと持たなくてはいけない、ということです。

お客様はどういう判断基準でものを選ぶのか、競合はどういう「範囲」なのか。

範囲というのは、頭の中の距離感です。地域商圏であっても、頭の中の距離感というものがあるのです。

例えばどこでも手に入る系のものであれば、頭の中の距離感も近い範囲での比較になりますが、こだわりがあるようなものではまた変わってきます。

例えば私は毎回片道1時間以上かけて髪を切りに行っていますが、それはこだわっていない方にとっては「近くの駅前でも切れるでしょう?」と感じるでしょう。

それは私にとって、頭の中の距離感が近いからなのです。

 

鍼灸整体、病院なんかもそうです。自分のこだわりがあるもの、人生において重要だと考えるものに対しては、実際の距離感よりも心理的な距離感はものすごく縮まります。

地域商圏のSEOが成立しなくなってきている分野が増えていて、非常に悩ましい部分でもあります。Googleマイビジネスの流れと逆行しています。

地元で検索すると地元のものばかり出てきてしまうので、キーワードを工夫して遠くても自分に合うものを皆さん探しています。

終わりに

このようにホームページに限らず、私が過去600以上経験してきた販促や外部との関わりなどの考え方をこの本にぶつけています。

ぜひまだ読んでいなかった、もしくはそういう観点で読んでいなかったという方は、このようにいろいろなものを置き換えて読んでいただければ幸いです。

SEO編、コンテンツ編については将来変わってくるかもしれませんが、少なくとも前半部分に関しては、10年は持つだろうという考えで書いております。

アップグレード元Podcast

第182回:他分野での気づきにも繋がるのが【勘違いHP本】の隠れた活用法 – 中山陽平の会社と経営者を強くする実践WebコンサルティングPodcast
https://roundup-inc.co.jp/nakayama/podcasts/vol182_hp-kanchigaibon-usage/

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