ホーム » podcasts » 日刊配信 » [TOPIC/22/10/17] 中小企業は急いでDX化を図るべきか?Dellの調査データを基に(書き起こし付き)

今回の内容

今回はデルが行ったグローバルでのDX浸透状況のデータをもとに、今中小企業が取るべき方向性と注意点についてまとめています。Dell によると、2017 年の世界の DX 普及率は 48.4% に達し、年間成長率 4.6% で着実に増加すると予想されましたが、日本に限らずグローバルレベルでも想うようには行かないようです。

では中小・小規模事業者の方々はどうすればいいでしょうか?駆け込むべきでしょうか?それも違います。今回はその話題です。

書き起こし(ShowNote)

DXという言葉そのものを聞いたことがない人は少ないと思います。デジタルトランスフォーメーションですね。

なぜトランスフォーメーションがXなのか不思議に思う人もいるかもしれませんが、DXと訳されています。

で、そのDXに関して…どうですか皆さん。

DX導入、導入というかDXしてるよっていう方いらっしゃいますでしょうか。

DXに関してはまだ不透明のことが多いですよね

DXやってるよ、うちこういうことやってペーパーレスやってるよとか、こういうシステム入れたよとか、それから自分外でこういうふうに効率よくやれるようになっているよとか、無駄な、ただの単純作業みたいなものからどんどんどんどん解放されているよという企業さんもあるでしょう。

逆に「いやまだ何をしていいかわかんないんだよねとか、とりあえず検討はしているんだけれども、こう進まないんだよね」といったところ、それから「うちには必要なのではないかな」とか、「周りもやっている人はいないしな」という方とか、いろいろではないかと思います。

で、それに関して今回はどういう方針を取ったらいいのか、お伝えしたいと思います。

DXはどれくらい浸透しているか?

まずDX、DXって言われていて、その中で、DXが普及してきていると思います。世界レベルで言えば、浸透していますよね?と思われている方もいれば、まだまだ、自分の周り全然まだまだだし、グローバルはわかんないけれども、国内だとまだだ。という肌感覚の方もいらっしゃると思うんですね。

まずこれに対して、データ見ていきましょう。

デル、パソコンのデルですね。

デルテクノロジーズが2022年の10月14日に発表した調査結果があるので、ちょっと一旦これで客観的に今、世界がどういう状況なのかというのを把握しておいてみてください。

そこから話を始めた方がいいので。

で、実は、そこまで進んでないんですよね。

デルテクノロジーズとしては、DXが加速してから2年ほど経った現在においても、変革が失速して行き詰まるのではないかと懸念する企業が多いということで、思ったよりも進んでないと。

DXに対する企業の姿勢を4つに分けると…あなたはどこですか?

デルの方では、DXに対する企業の姿勢というものを4つに分けています。

1つはですね、一番先端を走るようなスプリント、先行者ですね。

2番目が安定、やってるよ、受け入れられるよっていう、ポジティブにいろいろやっていこうという姿勢の方。

3つ目がスローということで、いやいやまだ様子見だよねっていう形

最後がStillということで、消極的、いやうちいらないんじゃないの?という所。

調査はグローバルで1万500人ですね、IT部門の意思決定者にアンケートを取ったそうです。

で、この分類を元にするとアンケート結果、どれぐらいの割合に分布したと皆さん思いますか?

思った以上に進んでいないグローバルの状況

まず、その先行と言われるスプリントグループっていうのは、グローバル世界レベルでいっても、実は10%しかないんですね。

日本でいうと3%です。

それから、この辺りまでがDXやってますよグループだと思います。2つ目の安定(ステディ)の方ですね。

採用する体制ができているというところが、世界では43%、日本では39%ということで、DXそれなりにこうやっているよっていうところは、日本でいうと合わせると今は42%、世界でも53%ということで、日本が取り立てて遅れているというわけでもなく、グローバルレベルで半分なんですよね。

半分が3つ目のスローカテゴリ、やぶさかでは無いが様子見

それの残りはどうなっているかというと、スロー要済みですね。

これが一番多いですねやっぱりね。

世界では42%、日本では48%ということで、やはり日本の場合は要済みの方が多いようです。

それから消極的、いろいろリスクもあるし、例えばクラウドって情報が漏れるんでしょうとか、それからなんだろうな、それを使うことによってこういう人間価格が崩れるでしょうみたいな、そういうリスクを根拠に抵抗している勢力というのが世界でいうと5%、日本では9%、やや日本が多いですね、ということになります。

まだ焦るタイミングでは無いが…

細かいところの情報はさておき、皆さんにはDX、DX言っているけれども、ちゃんとDX今進めているよっていう企業は、半分も、日本で言ったら半分もないんです。

だからといって安心していいわけではないんですけれども、まだまだ、言い換えれば、その様子見グループ、スローグループが飛びついてくるようなソリューションというものはまだ出ていない状況です。

なので、焦ることはないっていうのがまず1個のポイントですね。

とは言っても「半分はやっている」、DX化自体は必須です

ただ、焦ることはないって言うと、まだまだ大丈夫だな、みんなやっていないからなというふうになってしまいがちなんですが、とはいっても半分はやっているんですね。

で、おそらくまだスロー、その3番目の採用を控えて様子見熟考している状態というのが48%、日本はほんと半分ですけれども、この中でもその2番の1個上に行こうとしている企業さんは、いっぱいあるはずなんですね。

なので、で、あとこれはもう納得していただくしかないと思うんですけど、何らかの形でデジタルを入れて、皆さんの業務効率を上げるとか、それから生産するものの質とか量をもっと良くしていくっていうのは必須になってきます。

もうその力を使わないこと自体が、機会損失、まあ単純に損なんですよね。

なので、使わなきゃいけないっていう前提で全部考えた方がいいです。

業務へのプラス影響は中小企業の方が大きく出せる

これは私がデジタル業界にいるから、そういうポジション取りをしているわけではなくて、まあ例えばその本当にシンプルにですね、

  • 情報伝達をスラックとかチャットワークとかそういうものに変えたり

  • いろんな日報の整理とかそういうもの、サイボウズとかそういう内部業務効率化のものに変える

とか、それだけで楽になる姿をたくさん見てきているからです。

むしろ中小企業の方がそういう細かい作業っていうものをきれいにデジタル化できると本当に効果が出るんですよね。

同じ人件費でもっとトライできる

そしたら同じ今の人件費でもっともっとチャレンジすることができるし、もっともっとその人材の育成とか、そして従業員満足度が上がってきて、それは採用だったりとか、離職とかそういったものにもいい傾向が出てくるので、基本的にこれから避けるっていう保護性はないと考えていただいた方がいいと思います。

でも「飛びつくのはダメ」「まずは自分たちで考える」

とはいえ、今から飛びつけっていうのは私は言いたくなくって、なんでかっていうと、やっぱりとりあえずDXだとか、ベンダーさんに入ってもらって相談しながら進められれば、きっとうまくいくっていうのは大体うまくいかないんですね。

ベンダーさんもですね、本当に大きなプロジェクトを組んで、たくさんの人が来てヒアリングしてもらって、定着するまで一人常駐してもらうとかですね、がっつりがっつり入ってもらうような大企業的なやり方をするんであれば、それは任せて効率の良い仕組み自体を自社に叩き込むっていう形ですよね。

今までのやり方を全部押しのけてっていう形であればいいと思うんですけど、まずそれって予算的に相当なもの、多分何千万単位になると思いますし、また、現在皆さんについてきている人たちの気持ちっていうのがどうしてもおろそかになりますから、結構そこで離れていく人が増えてくると思うんですよね。

それって今の中小企業の人不足の時代には大きな痛手だと思うので、そのやり方はまず現実的ではない。

少しずつ少しずつやっていくっていう形が現実的

なので、少しずつ少しずつやっていくっていう形が現実的ですと。

本当にもうGoogleフォームとGoogleスプレッドシートだけ使ってみましょうとか、そういうところから始めてもいいし、社内のメールで発信しているものを全部、例えばLINEワークでもチャットワークでも社内のシステムでも何でもいいんですけども、デジタルなものに変えて、そこからちょっとずつやっていこう、これってもいい、そういうふうにちょっとずつ入れていくっていう方向をお勧めします。

で、その前提で、これは特に決裁権がある方、上の方の方に考えていただきたいのは、なんとなくいいものが来るっていうようなことを待っているのではなくて、一体自分たちの会社がどういうふうになっていったらいいのかなっていう、その姿を、それが実現可能か実現不可能かはさておき、ちゃんと考え続けるっていうことなんですね。

どこ効率化したいですか、今何が問題なんですかっていうときに、

「できるかどうかわかんないけども、ここがこうなっていたらいいよねとか、それからここのところでよく詰まるんだよねとか、ここがボトルネックになっているんだよねとか、ここが効率化されて、こういうふうになっていたらいいなってよく従業員に言われるんだよね」

みたいなデータをちゃんと常に準備段階として取り続けていくんですね。

ツールやサービスに「出会う」

そういうふうにやっていくと、どっかのタイミングでいいツールに出会うんですよ。

これ入れたらこの部分楽になるねとか、ここにも営業をかけてきた、普通だったら営業なんてみんな断ってしまうけど「あっ、この話ってあのところにうまくはまるかもしれない」「だから、あの部門の部長を連れて行って一緒に話を聞かせてもらおうかな」とか、そういうふうになっていく。

これがやっぱり中小企業としては、あるべき姿だと思います。

皆さんの中でこれをこうしたいんだ、なぜならこうだから、っていうものを、ある程度頭の中に絵として持つぐらいを押して、そうしてそれをブラッシュアップしていくと、どっかでですね、いいものにぶつかる。

そういうセレンディビティっていうのかな、考え続けていくことがものすごく大事なんです。

ホームページをリニューアルするというシンプルなときでも、例えば、お客さんにこういうふうに言われたんだけれども、こういう情報がないのが良くないとか、情報構造が云々とか、なんかキャッチコピーがずれてきてるんだよねとか、その具体的なところまで言えると、やっぱり良い物ができる。支払っていただく金額に対して生まれるリターンが非常に大きくなる。

こっち側でもちろんヒアリングがするんですけれども、外から見えることってやっぱり多くないですね。

私が案件をやっていてもとても思います。

うちが基本的にリモートコンサルでチャットとビデオ会議でやっているからっていうのはあるにはあるんですけど、これね、現地行ったところであんまり変わらないんですよね。コロナ前には現地よく行ってましたけれども、それほど大きく変わらない。

それは、その会社にもう1週間とかずっと居させてもらって、見ていれば違うんでしょうけど、1日コロッと居たぐらいだと分かんないですね。

それこそもうその業種特化型で、その業種に関して大体こうだろうが当てはまらないと厳しいかなと思います。

参照記事

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